第3章 獅子王エルトシャン

 

1、命の価値

 シグルド軍によるアグストリア制圧より1年が経とうとしていた。
 1年後に国土を返還するという言葉とは裏腹に
 シグルド達はグランベルによる支配体制を強化していった。
 この状況に業を煮やしたアグストリアの盟主シャガールは
 グランベルに対し、再び戦いを挑む。
 果たしてアグストリア諸国連合は
 関税自主権と治外法権を打破することが出来るのだろうか……

シグルド  「おや? わたしたちは悪役かい?」
アイラ   「嘘は言っていないな、少なくとも」
ジャムカ  「こうしてみるとシャガールの行動は結構まともだな」
ラケシス  「顔さえ良ければもう少し人気が出たかもしれませんわね」
ミデェール 「グランベルの対応はどうなんです?」
ジャムカ  「まだイザーク遠征が終わらないようだな」
アイラ   「兄上を討ち取っておきながら、随分手間取るな」
ホリン   「そろそろアイラやシャナンの存在はばれているのではないか?」
シグルド  「いいよ、別に。ところで追撃リングだが……」
ノイッシュ 
「私が!」
シグルド 
「ギャグはいいから」
ノイッシュ 「………」
シグルド  「とりあえずはレヴィン、買い取ってくれ」
レヴィン  「まあ、普通だな」
シグルド  「じゃ、各自闘技場行っといて。あとアイラは銀の剣を買って置くように」
アイラ   「そうか……この章は奴等の現れる章だったな」
シグルド  「そうそう。ここで軒並み星50以上にするから」
オイフェ  「それと、前章の訂正」
シグルド  「ん? どうした?」
オイフェ  「前章で『シャガールを倒し、銀の大剣を手に入れた』とありましたが
        あれは間違いです。銀の大剣はこの第3章で手に入ります」
シグルド  「おお、それは大間違い」
オイフェ  「誰の所為で章ねえ、こんないいかげんなリプレイ」
シグルド  「作者の記憶も曖昧だからな」
ディアドラ 「…………(鬱)」
シグルド  「ん? どうしたディアドラ」
ディアドラ 「鬱だわ」
シグルド  「なんだ、いつものことじゃないか」
ディアドラ 「あなた、忘れているようだけど、既にセリスが生まれてるわ」
シグルド  「ああ、そうか。じゃあそろそろお別れだな。所持金もらうよ」
ディアドラ 「あなた既に所持金が一杯じゃない」
シグルド  「そうなんだよな、もったいない。……ああ、そろそろ出撃の時間だ」
ディアドラ 「それじゃ、いってらっしゃい」
シグルド  「アルヴィスによろしくな」
ディアドラ 「ええ」

  一方、兵士たちの間でも一つのドラマが……

レックス  「フッ……決定的な差をつけるときが来た」
アゼル   「斧の癖に何が『フッ』だよ。似合わないってのに」
レックス  「黙れ! とにかくこの『勇者の剣』をアイラに渡せば好感度大幅UPだ」
アゼル   「どこで仕入れたのさそんなもの」
レックス  「もちろんヴェルダンの泉まで出張して鉄の剣を投げ入れてきた」
アゼル   「ラーナ様まだあそこにいたの?」
レヴィン  「そうだ! お前がチクったせいで危うく母上につかまるところだったぜ!」
レックス  「まあ気にするな」
アゼル   「で、その剣を貢いでご機嫌伺うわけ? エリートの癖に」
レックス  「人の愛は学歴じゃ買えない。それだけさ」
レヴィン  「勇者の剣で買えるのも問題だろうが」
フュリー  「文句は任天堂(以下略)」
レックス  「とにかく今回こそアイラと一緒になる!」
レヴィン  「今まで一回も無かったっけ?」
フュリー  「アイラさんの男性遍歴は……ジャムカ、ホリン、デュー……」
アゼル   「あえて斧を混ぜる必要も無いもんねえ」
レックス  「斧言うな」
レヴィン  「剣を受け継げないのは痛いな」
レックス  「うるさい! とにかくこれを貢げばそんな過去とも……」
アゼル   「でもほら、アレ(指さす)」
レックス  「え?(見る)」
レヴィン  「……ああ、既にホリンが話し掛けたみたいだな」
レックス  「何ィ?」
アゼル   「会話は先着一名様のみ。もはやこれは常識」
フュリー  「こんなところでモタモタしてるからですよ」
アゼル  「全く、だから斧はとろいって言われるんだよね」
レックス  「元はといえば話し掛けてきたお前の所為だろうがッ!」
フュリー  「で、その勇者の剣はどうなさるおつもりです?」
レックス  「こんな剣、もう要らん!(投げ捨てる)」
レヴィン  「捨てること無いだろうに……」
フュリー  「もう一つあっても困ることはありませんよ」
アゼル   「レックスはそんな複雑なこと考えられないんだよ、斧だから」
レックス  「勇者の斧でその頭、かち割ってやろうか?」

  一方、投げ捨てられた勇者の剣の行方は……

幼女   「あ痛ッ! なにこれ? 立派な剣? まあいいやもらって行こう」

  年端も行かない女の子に持ち逃げされるのであった……

幼女   「お兄ちゃんはこの辺の村に来てたはずだけど……そろそろ故郷のコノートに帰るかなあ」

  さて、さらに一方、アイラとホリンは……

ホリン   「アイラ、これをやろう」
アイラ   「勇者の剣? 持っていたなら早く使え」
ホリン   
「俺もそう思う」
アイラ   「………」
ホリン   「俺もお前をいつも守ってやれるとは限らん。この剣で自分を守れ」
アイラ  
 「私に負けた男がよく言う」
ホリン   「お約束なことを言うな」
アイラ   「ありがとうホリン。大事に使わせてもらう」
シグルド  
「アイラ、勇者の剣を売れ」
アイラ   「了解した(売却)」
シグルド  「ホリン、勇者の剣を買い取れ」
ホリン   「わかった(購入)」
シグルド  「よし、行くぞ」
アイラ   「………」
ホリン   「………」

  こっちはこっちで結構悲惨であった。

ノイッシュ 「さて、出撃か」
アーダン 「ん? 留守番じゃないのか?」
アレク   「序盤のアーマー軍団が面倒だから、弾除けに使うらしい」
アーダン 「たまに出撃があると思ったらこれかよ……」
デュー  「おいらも出撃だって。風の剣、取らなきゃいけないし」
シグルド 「そんなわけでホリン、アイラ、シルヴィアと弾除けどもは東のアーマー軍団に対処してくれ
       フュリーは北西の魔術師を警戒しつつ村に回れ。
       残りは馬に対応するぞ」
オイフェ 「能力UPの村はどうします?」
シグルド 「フュリーの強化に使う」
キュアン 「久しぶりに指揮官らしいことしてるじゃないか、シグルド」
シグルド 「まあな。よし、攻略を開始しろ!」

  こうして分散作戦が実行された

ホリン  「やはり今の俺たちはアーマーには相性が悪いようだな」
アイラ  「所詮、特殊剣は確率で発動だからな」
ノイッシュ「で、私たちにどうしろと?」
アイラ  「そこに立ってろ。それだけでいい」
ホリン  「お前達は敵の攻撃を食らう役。俺たちは敵を倒す役だ」
アレク  「随分都合のいいこといってやがるな」
アイラ  「気にするな。事実だ」
シルヴィア「それとも私に攻撃を受けろって言うの?」
アレク  「………」

  敵のターン……

ノイッシュ「シグルド様、どうかご武運を……」
アレク  「うお!? ノイッシュ、ノイー〜ッシュ!!」
シルヴィア「あれ? 
死んじゃった?」
アーダン 「大変だ! シグルド様に連絡を!」
アイラ  「もしもし? シグルド公子。ノイッシュが死んだ」
シグルド 「フッ……バカな奴。シアルフィ騎士団の面汚しめ!」
オイフェ 「リセットですね」
シグルド 
「捨て置けい!」
オイフェ 「は?」
シグルド 「所詮アーマーごときに倒されるならばそれまでの男よ!」
オイフェ 「なんでさっきから『漢』口調なんですか」
シグルド 「男塾を読んだばかりだからな」
ホリン  「もしもし? リセットは押さないのか?」
シグルド 「ああ。
別にいいよノイッシュぐらい」
アレク  「あの……」
シグルド 「なんだ?」
アレク  「もし死んだのが俺だった場合は……?」
シグルド 「もちろんリセットなんかしないぞ」
アレク  「………」
シグルド 「ほら、ちょうどアーマーがいい感じに配置された。ホリン、アイラ。頼むぞ」
オイフェ 「参考までに聞きますが……なんでリセットしないんです?」
シグルド 
「面倒だからな」
オイフェ 「…………」

  シアルフィ三騎士の一人、『赤のノイッシュ』 アグスティ城前にて死す!!

キュアン 「さて、こっちはあらかた片付いたな」
フィン   「そうですね。では城を攻めますか」
エスリン 「ボスは誰?」
フィン   「雷の剣を持つ傭兵、ジャコバンです」
エーディン「私たちに魔法剣を貢いで下さる方ね」
ミデェール「その直後に手に入る『風の剣』と比べると少々質が落ちますが」
エーディン「そうねえ。もう少しいい貢ぎ物じゃないと好感度UPは望めないわね」
ジャムカ 「………突っ込んでおいた方がいいのか?」
ミデェール「無用ですよ。その程度のことを一々気にするから貴方はエーディン様と結ばれないんですよ」
ジャムカ 「そうか? 問題は『追撃』だと思うが……」
アゼル  「ボクは?」
ミデェール「貴方はファーストプレイで結ばれたでしょう」
エーディン「フフ……私の初めての男じゃない」
ミデェール「エーディン様、その発言はやばいです」
アゼル  「あのときのレスターは弱かったなあ。魔力が大幅に上がって」
フュリー 「あの……」
ジャムカ 「何だ?」
フュリー 「まだ敵兵が残ってますが、殲滅しませんか?」
アゼル  「いいよ別に。次のターンで倒せるでしょ」
シグルド 「ターンエンド」

  敵のターン……

デュー  「ドジ踏んじゃったなあ」
ジャムカ 「何? ノイッシュに続いてデューまで死んだのか!?」
レックス 「敵の位置確認を怠ったな。どうするつもりだ、シグルド公子」
エスリン 
「ダメよ! デューをこのままにして置けないわ!」
シルヴィア「なんで?」
エスリン 「私とキュアンの所持金を合わせてもまだ追撃リングや銀の剣、
       パワーリングにスキルリングにシールドリングにエリートリングを買い取れないわ。 
       このままじゃリーフを強化できないじゃない
レックス 「そこまでやる気かい? そもそもそんなに持てたか?」
キュアン 「とにかく金が足りない。デューから貢いでもらう必要がある」
オイフェ 「これはリセットですかね」
アレク  
「……ノイッシュとは偉い違いだな」
アゼル  「金の力は偉大なんだよ」
シグルド
 「死亡確認」
シルヴィア「え?」
シグルド 「よし、次に行くぞ」
シルヴィア「リセットしないわけ?」
キュアン 「死亡確認……なるほど」
エスリン 「……ああ、そういうこと」
シルヴィア「どういうこと?」
キュアン 「つまり『後で生き返らせる』ってことだな」
エスリン 「クロード神父がそろそろ仲間になるじゃない」
シルヴィア「あ、そうか」
キュアン 「『死亡確認』については大威信八連制覇を参照」
エスリン 「誤字は気にしないでね♪」
アーダン 「あの、シグルド様」
シグルド 「なんだ?」
アーダン 「ノイッシュも生き返らすんでしょうか」
シグルド 
「馬鹿抜かすな」
アーダン 「………」
シグルド 「いいか、バルキリーの杖は30000円もするんだぞ」
アーダン 「いや、円とか言われても」
シグルド 「ノイッシュが30000円の価値のあるユニットか?
       それくらいならまだ10000円でベオウルフを買ったほうがお買い得だぞ」
アーダン 「はあ………」
アレク   「や、安らかに眠れよ、ノイッシュ……」
ノイッシュ霊
「眠れるかッ!」

   そんなこんなで敵城突入。

ジャコバン「この雷の剣のサビにしてくれよう!」
ホリン   「で、雷の剣は誰が取る?」
ジャコバン「おい……」
ホリン   「何だ?」
ジャコバン「少しは俺を構え」
ホリン   「断る」
ジャコバン「………」
フュリー  「私が持ちたいです。遠隔攻撃が欲しいですから」
シグルド 「よし、フュリー、倒せ」
フュリー 「はい」
ジャコバン「何が『はい』か! この小娘!」
フュリー 「雷の剣を入手しました」
シグルド 「よし、制圧だ」
ジャコバン
「いいかげん。戦闘の省略はやめろ!! やり直しだ、やり直し!!」
シグルド 「わがままな奴だな。脇役の癖に」

「来る……」
 フュリーは風がおののくのを肌に感じた。
 天馬の翼がかすかに歪む。瞬間、光が走った。
 ザンッ! 空が牙をむく。まっすぐに線を描いた稲妻は彼女の肩をかすめて地上に落ちた。
 血がにじむ前にその傷は焼きただれる。だが、彼女はそれに目を向けることなく、手綱を強く握った。
 天馬がいななき声を上げる。それは城門を守る一人の男に向かって落ちる、白い流星だった。
「チィッ!」
 声を漏らしたのはどちらだろう。
 稲光が戦場に闇を撒き散らす。
 天馬と剣士の影が重なり、甲高い音が響いた。
 刹那……

フュリー 「雷の剣を入手しました」
シグルド 「これで満足か?」
オイフェ 「今回はサービスいいですね」
シグルド 「なーに、作者が小説で戦闘シーンを書く練習にしたかっただけだろ」
オイフェ 「ああ、下手ですからねえ、あの作者の戦闘シーン」
シグルド 「さて、制圧制圧」
フュリー 「シャガール王はエルトシャン王のところに逃げました」
シグルド 「ああ、次はエルトシャン戦か」
ラケシス 「私の愛で説得しますから」
オイフェ 「頑張ってくださいね、兄妹愛(星)」
ラケシス 「いいえ、男女の愛(ハート)です」
レックス 「またゲーム的に無理なことを言い出したぞ、この姫さんは」
ラケシス 「私、兄上以外とは結婚しません」
レックス 「フュリー、ラケシスの男遍歴は?」
フュリー 「ベオウルフにノイッシュ、デュー……」
ラケシス 「そのようなことは忘れました」
レックス 「そう言えば全員死んるな」
フュリー 「死神のような女性ですね……」
ラケシス 「こんどこそはエルト兄さまを口説き落とします」

 

 

2、アグストリア壊滅

ついに目前に迫った獅子王エルトシャンとの対決!
シグルドはどんな戦略でこれを迎え撃つのか!?

オイフェ 「ところでシグルド様、クロード神父が来ましたけど」

  クロード神父とその付き添い、ティルテュ登場。

クロード 「お久しぶりです、シグルド公子」
シグルド 「やあ、神父。早速ですがバルキリーを使ってくれますか?」
クロード 「おや? もう死人が出ているんですか。
      
 嬉しいですねえ、この杖、毎回使用せずに終わってばかりで……」
ティルテュ「神父さんもやっぱり人の命より活躍の方が大事なんだ?」
クロード 「当然です。見方に危機が訪れれば訪れるほど、私が注目されるのですから。
       ひいてはそれが信仰を広め、世の中のためになることなのですよ」
ティルテュ「ふーん」
オイフェ 「神父様……貴方まで……」
クロード 「結婚して子供を作るのが目的の聖職者ですよ、私は。
       敬虔さを求める貴方が間違っているのです。
悔い改めなさい
シグルド 「じゃ、早速復活を」
クロード 「仲間になるのはもう少し後ですよ。シャガール王を倒してからです」
シグルド 「そうか、風の剣の塔にお告げを聞きにいくんでしたね」
クロード 「ええ。そのときはフュリーによる援護をお願いしますよ」
ティルテュ「私の『怒り』だけじゃちょっと辛いからね」
シグルド 「分かってますよ。じゃあ、気をつけて」
ティルテュ「ところで私の今回の相手は?」
レックス 「俺ともう一度……」
ティルテュ「嫌よ。『怒り』+『待ち伏せ』は飽きたもん」
レヴィン 「俺でどうだ? まだ一回もやってないからな」
ティルテュ「でもそれって結構ありきたり?(半疑問系)」
アゼル  「オーソドックスにボクは?」
ティルテュ「つまんないもん」
シグルド 「面白くなるように、好きに考えてくれ。まだ時間はある」
ティルテュ「はーい」
クロード 「では、また後で」

  クロードとティルテュ、退場。

シグルド 「全く、『ティルテュ』ほど打ちにくい名前も無いな」
オイフェ 「別の読み方で単語登録しておいたらどうです?」
シグルド 
「あんな小娘のためにわざわざそんな真似が出来るか」
オイフェ 「……」
シグルド 「そういえばそろそろディアドラがさらわれる時期だな」
オイフェ 「あの辺りにはアレクがいるはずですが……」

  アグスティ城

ディアドラ「じゃあ、行ってくるわ」
シャナン 「え? どこいくの?」
ディアドラ「アルヴィスのところ」
シャナン 「夕飯前には戻ってきてね」
ディアドラ「嫌よ。バーハラの食事はここよりずっと豪勢だもの」
シャナン 「ふーん」
ディアドラ「じゃあね。……あら、こんなところにアレク」
アレク  「あ、ディアドラ様。アルヴィスのところに行くんですか?」
ディアドラ「ええ。いいかげん、田舎領主の城は飽きました」
アレク  「まあそれもそうか……。あ、来た来た」
闇司祭 「フッフッフ。ディアドラよ。お前は記憶を失い、ある男の妻となるのだ」
アレク  「真横にいる俺を無視するなよな〜」
ディアドラ「貴方も見ていないで何かしたらどう?」
アレク  「嫌だなあ、出来ないって分かってるくせに」
闇司祭 「さあ、私と共に来るのだ……」
ディアドラ「じゃあ、シグルド様たちによろしく」
アレク  「ええ。じゃあ、元気でいい子供産んでください」
ディアドラ「ええ」

  ディアドラ誘拐終了……

ミデェール「シャガール王の要請でエルトシャン王が出撃してきましたが、どうします?」
シグルド 「おう、私たちもそろそろ行くか」
ラケシス 「私に任せてください」
ホリン  「そろそろシグルド公子の銀の剣は50を超えたか?」
シグルド 「ああ。これは後でエスリンにもたせる分だ」
レヴィン 「俺のエルウインドはそうとう鍛えないと・・・・・」
シグルド 「いくらでも鍛えられるさ。ピサ−ルがいる」
エルト  「先の話はそれくらいにしておけ」
シグルド 「おお? エルトシャン、早いな」
エルト  「単純な進軍をリアルタイムで書いてもつまらん」
ラケシス 
「エルト兄さま、私を好きにして!」
エルト  「お前は早すぎだ、ラケシス」
シルヴィア「いつの間にか敵に囲まれてるよ?」
シグルド 「じゃあとりあえず手近な敵を攻撃して、シルヴィアは踊れ。
       ラケシスは二回行動で一気にエルトシャンを倒せ」
エルト  「倒せってお前な……。しかしいいかげんな戦略だな。道理で既に死者が出てるわけだ」
シグルド 「別に死んだって減るものじゃないし」
アイラ  「減ると思うが……」
ホリン  「しかしさすがにエルトシャンの周りにいる奴等は手ごわいな」
レックス 「支援効果がこっちとは比べ物にならないからな」
アゼル  「星二つの指揮官を持った部下は辛いよね」
シグルド 「ほう、私の所為だと?」
エーディン「だって貴方の息子ですら、星三つよ。
      貴方、
指揮官としては最低ランクなのではなくて?」
シグルド 「力があれば知略など必要ない」
エルト  「士官学校時代からそうだったな、お前は……」
ラケシス 「兄さま、捕まえましたわ」
エルト  「おお、よく来たな。記念にこの剣をやろう」
ラケシス 「貢ぎ物などいりません。シグルド様風に申し上げますと
『君が欲しい!』ですわ!」
キュアン 「しかしな、エルトシャン。お前もけちな男だな」
エルト  「何?」
シグルド 「ああ、どうせくれるならミストルティンの方がありがたいのに」
エルト  「馬鹿を言うな。これはこれから城に帰って妻に預けるのだ。そしてアレスに持たせる!」
シグルド 「それにしても大地の剣なんて使いどころが難しくて……」
キュアン 「そうそう、アルヴィスは銀の剣をくれたぞ」
エルト  「そんな都合よく行くか!」
ラケシス 「兄さま、貢ぎ物で私の心を掴もうとする健気さは分かりました。
       しかし私の気持ちは既に決まっているのです。いまさら貢ぎ物など必要ありません」
エルト  「じゃあ、アレスをよろしくと、セリスに伝えておいてくれ」」
シグルド 「ああ、あの世で会おう」
キュアン 「打ち首頑張れよ」
エルト  「ああ」

  エルトシャン、退場。

ラケシス 「ああ、行ってしまわれた」
シグルド 「しかし、説得されて戻っていくなら部下も引き上げさせろよな」
キュアン 「全くだ。エルトが帰った後のクロスナイツ狩りが案外難しい」
シグルド 「こういうところ、抜けてるよな、あいつ」
キュアン 「昔からそうだったよな〜」
オイフェ 「今ののどこが説得ですか。雑談じゃないですか」
キュアン 「いや、ほら。どうせ先のことは分かってるんだし」
オイフェ 「そんな不謹慎な……メインのストーリーを省略しないで下さい。
       読んでる人はわけわかりませんよ」
シグルド 「これを読んでくれるような人は大体展開知ってるだろう」
オイフェ 「知らない人もいるかもしれないじゃないですか」
フュリー 「つまり、シャガール王に従っていたエルトシャンは妹の説得により
       シャガール王に戦争を止めるよう説得しに行ったのです」
シグルド 「解説ありがとう」
ラケシス 「えぇい、こうなったら八つ当たりですわ! 
       そこらへんのクロスナイツをまとめて片付けておやり!」
敵兵1  「え、エルトシャン様はどこに行ったんだ?」
敵兵2  「それより敵軍の中に姫様の姿が……」
ラケシス 「ラケシスとわかって、何故剣を向けるか!」
敵兵1  「死ね! わがまま姫!」
敵兵2  「日ごろの恨み!!」
シグルド 「集中攻撃だな。生きてるか?」
ラケシス 「ぬぉぉぉおおお!! 大地の剣のサビにしてくれますわ!!」

  で、シグルド軍とクロスナイツが死闘を繰り広げている間、エルトシャンは……

シャガール「エルトシャン! 勝手に戻ってきたのか!」
エルトシャン「はい。部下を戦場に置いたまま、自分ひとりだけかすり傷も負わずに
        『妹に頼まれた』というかなり情けない理由でおめおめと帰還しました」
シャガール「何をしに来た!」
エルトシャン「ミストルティンをアレスに渡しに。
        あと、無駄だということは100%分かっていますが、
        戦争を止めるように説得しなければならない流れなので説得しにきました。
        戦争は無意味です、止めてください」
シャガール 「そんな説得で誰がやめるか!」
エルトシャン「だから無駄だということは分かってます」
シャガール 「ぇえい、打ち首だ! 市中引きずりまわしの上、打ち首獄門!」
エルトシャン「出来れば星50を越えた銀の大剣辺りでズバっとお願いします」
シャガール 「やかましいわッ!」

  エルトシャン死亡……

シャガール 「フッフッフ。エルトシャンなどいなくとも、まだまだ手駒はある…… 
         出でよ! 傭兵竜王トラバント!!」
トラバント  「他国の王をショッカーの怪人のように言わないで欲しいな」
シャガール 「そんなことはどうでもいい。金は払った。シグルド軍を倒してくれ」
トラバント  「そのことだが……
         精鋭部隊のシグルド軍を相手に3000万では少々虫が良すぎないか?」
シャガール 「な、なんだと?」
トラバント  「1億だ。1文ありともまけない」
シャガール 「い、いくらなんでも法外だ! 詐欺だ!」
トラバント  「では、我々はトラキアに帰るとしよう。
         断っておくが、貴軍の戦力だけでこの状況を守り抜ける可能性は0だ」
シャガール 「あ、足元を見る気か! 貴様は
ブラック・ジャックか!」
トラバント  「おい、
ピノコ、もといパピヨン、帰るぞ」
パピヨン  「アッチョンブリケ。しーうえのあらまんしゅ」
シャガール 「ま、待て、払う」
トラバント  「そうだ。はじめからそうすればいいんだ。パピヨン、出撃だ」
パピヨン  「了解です」
トラバント  「では、私は後方で様子を見るか……」
パピヨン   「竜騎士隊、出撃!」
シャガール 「フン、ようやく行ったか……」

  シグルド軍にせまるパピヨンの竜騎士部隊

ミデェール 「こんどの相手は竜騎士ですか。腕がなりますねえ」
ジャムカ  「全くだ。俺の銀の弓が……って、お前いつの間に俺のキラーボウを!」
ミデェール 「私は弓Bですから。銀の弓は使えません」
ジャムカ  「しかし俺の強さの三分の一はキラーボウによるものだぞ」
ミデェール 「三分の二も残ってれば十分です。戦力の有効活用ですよ」
ジャムカ  「それはわかるが……」
ミデェール 「まあ、私が勇者の弓を手に入れたら返してあげます。それまで我慢してください」
ジャムカ  「ってお前! エーディンの相手はまだ決まってないだろう!」
ミデェール 「あれ? 知りませんでしたか。エーディン様は私を愛してしまったようですよ」
ジャムカ  「い、いつの間に……いや、占いじじいの間違いだ!」
ミデェール 「ま、そう叫ぶのは勝手ですが」
ジャムカ  「くそ………」
ミデェール 「ほら、獲物がきましたよ。頑張って倒してください。銀の弓で」
ジャムカ  「嫌味か!」
シグルド  「二人とも、シルヴィアの移動範囲内に並んで置けよ。
        確実に敵を倒せるユニットなんだから」
レヴィン  「それにしても、竜騎士の価値も落ちたもんだな。
        昔は魔法と弓以外では全く歯が立たなかったのに」
キュアン  「全くだ。その上機動力もある恐怖の敵ユニットだった」
フィン    「いつの話です?」
キュアン  「当然、初代。FCの『暗黒竜』」
フィン    「ああ、
リフがいるやつですね」
キュアン  「そうそう……」
ホリン   「敵将を討ち取ったぞ」
キュアン  「おお? 早いな」
ホリン   「この程度の敵に遅れにとることは無い」
アイラ   「ドラゴンの鱗など紙のようだったぞ」
キュアン  「落ちたもんだ、ドラゴンも」
レヴィン  「いや、全くだ」

  竜騎士部隊、早くも全滅。

トラバント 「ああ、やっぱり負けたか。じゃあ、私は帰るとするか。金は前金でもらったし」

  トラバント、退場。

シャガール「なに? もうやられた?」
部下1   「トラバント王はさっさと逃げ帰ったようです」
シャガール「おのれ、なんという詐欺だ! 
国際医師連盟に訴えてやる!」
部下2   「シャガール様? どうします?」
シャガール「どうするもこうするも、敵は既に眼前に迫っておるではないか!」
レックス  「その通り」
シャガール「おお? この展開はまさか……」
レックス  「大分、分かってきたようだな。じゃ、さよならだ」
シャガール
「あじゃぱぁ!!」
シグルド  「制圧制圧」
ラケシス  「ああ、兄さまはやはり殺されていたのですね(涙)」
シグルド  
「何故だ! 何故彼が死ななければならなかった!!」
オイフェ  「毎度のことですが白々しい……」
キュアン  「グランベルが攻めてこなければ死ななかったかもな〜」
シグルド  「これでアグストリアは名実共に私のものか……感慨深いな」
ミデェール 「もうすぐ追放される運命ですが」
シグルド  「それを言うな」
オイフェ  「シグルド様、シャナンが来ています」
シャナン  「シグルド様〜。ディアドラがいなくなったよ〜」
シグルド  「ああ、わかった。じゃ、次行こう」
アイラ   「次は海賊退治か。必要以上に腕がなるな」
ホリン   「大変な作業だが……」

 

3、星と命と

ついにこのときがやってきた。
命を糧に、戦いの道具はその輝きを増す。
人はまた、その過ちを繰り返そうというのか……

  オーガヒル、海賊の砦

ピサール 「おかしら、村襲いましょう、村」
ドパール 「略奪しましょう、略奪」
ブリギッド 「お黙りよ! あんたは星稼ぎの役に立ってりゃいいんだよ!」
ピサール 「何ぃ? 村襲っちゃいけねえってのか!」
ブリギッド 「全く、海賊とか山賊ってのはどうして他のこと考えないのかねえ。思考ルーチンがワンパターンで……」
ドパール 「村、襲うーー! 襲わなきゃ嫌ーーーーっ!」
ブリギッド 「その顔で幼児化はよせ」
ピサール 「とにかく襲う! 反対するなら下克上!」
ブリギッド 「わかったわかった。じゃ、私は逃げるよ」
ピサール 「あいつはもうおかしらじゃねえ! 殺せ! そして村を襲うぞ!」

  一方、ブラギの塔に向かったクロード神父たちは……  

ティルテュ 「お祈り終わった?」
クロード  「ええ。お告げが聞けました」
ティルテュ 「どんなお告げ?」
クロード  「それは……」

  ショーガンネ玉落としわずかなり。学刈。
  ターと老婆を引く。
  ゴリラ、狐より機械の鳥を奪う。
  ター扉をくぐる。無音バス潜る。
  暗き天に魔女は怒る。
  この日○終わり。悲しきかな。

クロード  「という内容です」
ティルテュ 「意味は?」
クロード  「要するに我々にはドラえもんがいないので第5章で全滅するって言うことですよ。ハッハッハ」
ティルテュ 「そんなの前から分かってることじゃない」
クロード  「さて、お告げも聞いたので帰りますか」
ティルテュ 「何のためにここまできたの?」
フュリー  「本来はシグルド公子の父がグランベルの王子を暗殺したといううわさが流れたので
        その疑いを解くために神に伺いをたてに来たはずです」
クロード  「おお! ありましたね、そんな目的が」
ティルテュ 「ところでフュリー、何でこんなところにいるの?」
フュリー  「飛行ユニットなので援護に飛ばされました。もうすぐブリギッドもここに逃げてきます」
クロード  「美しい方ばかりで私としては嬉しい限りです」
ティルテュ 「神父さん……」
フュリー  「彼が生臭坊主だということは既に常識となっていますが、何か?」

  と、いうわけで海賊が暴れ始めたという報告を聞き、討伐に向かうシグルド軍。

シグルド  「アイラ! 銀の剣は持ったな!」
アイラ   「ああ」
シグルド  「ホリン! 勇者の剣は修理してあるだろうな!」
ホリン   「もちろんだ」
シグルド  「レヴィン! エルウインドの準備はいいか!」
レヴィン  「いつでもいけるぜ」
シグルド  「よし! これより海賊討伐に向かう!!」
ミデェール 「あからさまに今までとは気合が違いますね」
ジャムカ  「全くだな。戦争より海賊追いかける方が趣味か」
アゼル   「だいたい、この部分のシナリオってストーリー全体から考えると異質だよね」
レックス  「今までは国同士の争いだったのが突然、ただの海賊討伐だからな……」
シグルド  「そんなことはどうでもいい! ついに来るぞ、ピサールが!」
フィン   「武器の殺害数稼ぎですか……」
キュアン  「うんうん。俺たちの最大の存在意義だよな」
フィン   「人を殺した数を『星』なんて言うあたりは偽善的ですね」
キュアン  「なーに。今に始まったことじゃないさ。モビルスーツなんか星5つでエースだぞ」
エスリン  「あ、そうそう。アナタ、この地槍ゲイボルグ、渡しておくわね」
キュアン  「ああ、ありがとう、重かっただろう」
エスリン  「この上なく重かったわ」
フィン   「何度も言われてますが、持ってたなら早く出してください。序章から持ってたんでしょう」
キュアン  「まあ、なんだ。これもレンスターの伝統だ」
シグルド  「さて、進軍だ」

  一方、噂のピサール

ピサール 「行くぞ野郎ども!」
部下    「ハイハイサー」

  半数をブリギッド追討に回し、残りは略奪。追討にまわされたほうは結構不満げである。
  でも一番可哀想なのは結局留守番のドパール。

シグルド 「海賊が来た。分かってるな。ピサールは殺すなよ!」
アイラ  「分かっている」
シグルド 「それからエスリン、機を見計らってクロード神父のところに向かってくれ」
エスリン 「あら、どうして?」
シグルド 「神父に復活の杖、使ってもらわなきゃいけないだろ。
       お前が神父のところに行って、リターンの杖で城に戻すんだ」
       城で無いと復活の杖が使えないからな」
エスリン 「わかったわ」
海賊   「うおぉぉぉぉおぉおぉ!!」
シグルド 「よし、行くぞ!」
アイラ  「流星剣!」
ホリン  「月光剣!」
レヴィン 「エルウインド!」
海賊   「ぎゃびりーん」
ピサール 「くそっ! 仲間はあらかたやられたか。覚えてやがれ!」
シグルド 「ああ、待ってるぞ」
ホリン  「早く戻って来いよ」
アイラ  「……遅いな。まだか?」
ピサール 「はっはっは! 援軍をつれてきたぞ!」
シグルド 「よし、行くぞ!」
アイラ  「流星剣!」
ホリン  「月光剣!」
レヴィン 「エルウインド!」
海賊   「ぎゃびりーん」
ピサール 「くそっ! 仲間はあらかたやられたか。覚えてやがれ!」
シグルド 「ああ、待ってるぞ」
ホリン  「早く戻って来いよ」
アイラ  「……遅いな。まだか?」
ピサール 「はっはっは! 援軍をつれてきたぞ!」
シグルド 「よし、行くぞ!」
アイラ  「流星剣!」
ホリン  「月光剣!」
レヴィン 「エルウインド!」
海賊   「ぎゃびりーん」
ピサール 「くそっ! 仲間はあらかたやられたか。覚えてやがれ!」
シグルド 「ああ、待ってるぞ」
ホリン  「早く戻って来いよ」
アイラ  「……遅いな。まだか?」
ピサール 「はっはっは! 援軍をつれてきたぞ!」
シグルド 「よし、行くぞ!」
アイラ  「流星剣!」
ホリン  「月光剣!」
レヴィン 「エルウインド!」
海賊   「ぎゃびりーん」
ピサール 「くそっ! 仲間はあらかたやられたか。覚えてやがれ!」
シグルド 「ああ、待ってるぞ」
ホリン  「早く戻って来いよ」
アイラ  「……遅いな。まだか?」
ピサール 「はっはっは! 援軍をつれてきたぞ!」
シグルド 「よし、行くぞ!」
アイラ  「流星剣!」
ホリン  「月光剣!」
レヴィン 「エルウインド!」
海賊   「ぎゃびりーん」
ピサール 「くそっ! 仲間はあらかたやられたか。覚えてやがれ!」
シグルド 「ああ、待ってるぞ」
ホリン  「早く戻って来いよ」
アイラ  「……遅いな。まだか?」
ピサール 「はっはっは! 援軍をつれてきたぞ!」
シグルド 「よし、行くぞ!」
アイラ  「流星剣!」
ホリン  「月光剣!」
レヴィン 「エルウインド!」
海賊   「ぎゃびりーん」
ピサール 「くそっ! 仲間はあらかたやられたか。覚えてやがれ!」
シグルド 「ああ、待ってるぞ」
ホリン  「早く戻って来いよ」
アイラ  「……遅いな。まだか?」
ピサール 「はっはっは! 援軍をつれてきたぞ!」
シグルド 「よし、行くぞ!」
アイラ  「流星剣!」
ホリン  「月光剣!」
レヴィン 「エルウインド!」
海賊   「ぎゃびりーん」
ピサール 「くそっ! 仲間はあらかたやられたか。覚えてやがれ!」
シグルド 「ああ、待ってるぞ」
ホリン  「早く戻って来いよ」
アイラ  「……遅いな。まだか?」
ピサール 「はっはっは! 援軍をつれてきたぞ!」

  一方その頃、ブリギッドは……

ブリギッド 「くそ……シグルドたちは随分楽しそうじゃない。こっちは死にかけてるのに」
クロード  「私の側まで来なさい、ブリギッド。回復してあげますよ」
ティルテュ 「私ももうすぐダウンしそう」
フュリー  「ティルテュは死にかけの方が良いと広辞苑にも載っています」
クロード  「ああ、HPが半分以下でないと『怒り』が発動しませんね。
        ……すると範囲回復のリザーブの杖は使わない方が……」
ティルテュ 「攻撃力と私の命とどっちが大切なのッ!」
クロード  「攻撃力が無いと敵を倒せず、結局死にますよ」
ティルテュ 「なにをーーー!! 屁理屈抜かしやがってこの垂れ目!」
フュリー  「今のティルテュを刺激してはいけません。既に『怒り』が発動しています」
クロード  「ああ、ダメージ食らってますからね」
ブリギッド 「本当にダメージの所為か?」
ティルテュ 「怒りの電撃、トローーーン!!!」
海賊    「俺かよッ!(死亡)」
クロード  「ほら、私たちは生き延びることが出来たじゃありませんか」
フュリー  「半生が一番ですね」

  で、シグルド達

シグルド 「よし、行くぞ!」
アイラ  「流星剣!」
ホリン  「月光剣!」
レヴィン 「エルウインド!」
海賊   「ぎゃびりーん」
ピサール 「くそっ! 仲間はあらかたやられたか。覚えてやがれ!」
シグルド 「ああ、待ってるぞ」
ホリン  「早く戻って来いよ」
アイラ  「……遅いな。まだか?」
ピサール 「はっはっは! 援軍をつれてきたぞ!」
シグルド 「よし、行くぞ!」
アイラ  「流星剣!」
ホリン  「月光剣!」
レヴィン 「エルウインド!」
海賊   「ぎゃびりーん」
ピサール 「くそっ! 仲間はあらかたやられたか。覚えてやがれ!」
シグルド 「ああ、待ってるぞ」
ホリン  「早く戻って来いよ」
アイラ  「……遅いな。まだか?」
オイフェ 「あのう……」
シグルド 「どうしたオイフェ」
オイフェ 「そろそろエスリン様をクロード神父の元に走らせてはどうです?」
シグルド 「おお! 虐殺の楽しさのあまり、忘れていたよ」
ホリン  「勇者の剣ももうすぐ星50を越える」
アイラ  「銀の剣も同じく」
シグルド 「こっちはとっくに銀の剣の星50は達成し、今は銀の大剣を鍛えているところだ」
レヴィン 「俺のエルウインドは後もう少し時間がかかるな。何で俺に攻撃してこないんだ」
キュアン 「しかし見てるだけの私たちよりはマシだろう」
レックス 「勇者の斧も鍛えたい……」
アゼル  「誰が使うのさ、誰が」
レックス 「……ヨハンとか、ヨハルヴァとか」
アゼル  「そう言えば君の甥になるんだっけ? どの道使わないって」
レックス 「………じゃあリーフ」
エスリン 「あの子には星50を越えた銀の剣を使ってもらうわ」
レックス 「よりによって槍の天敵である斧なんか、持たせるつもりは無いぞ」
アゼル  「わかった? 斧は斧なんだよ」
レックス 「で、お前はその斧に頭を割られたいんだな?」
オイフェ 「これ以上神父の仕事を増やさないように」
シグルド 「と、いうわけでエスリン、行ってくれ」
エスリン 「分かったわ」

  馬を走らせるエスリン、そして……

ミデェール「エーディン様、私たちも行った方が良いのでは?」
エーディン「ああ、そういえばイチイバルの引渡があったわね。よく思い出したわ、ミデェール」
ジャムカ 「ミデェールも一緒に行くのか?」
ミデェール「ええ、ちょっとブリギッド様を口説きに」
ジャムカ 「エーディンとくっつくんじゃなかったのか? ブリギッドは俺によこせ」
エーディン「ああ、妥協って奴ね」
ミデェール「ま、私としても保険が欲しいので」
ジャムカ 「………」
エーディン「さあ、行くわよ。徒歩で」
ミデェール「じゃ、私は馬で先に行きます」
ジャムカ 「……こんな奴のどこがいいんだ、エーディン……」

  で、神父様はというと

クロード 「いやー、こっちの敵は全て片付いて、暇ですねえ」
エスリン 「じゃ、一仕事してくださいな、神父様」
クロード 「おや、エスリン公女。いや、レンスターに嫁いだので王女でしたか」
エスリン 「ええ。じゃ、リターンしますよ」
クロード 「ごきげんよう〜」
ティルテュ「ねえ、私たちは仕事無いの?」
エスリン 「無いんじゃない? ああ、ブリギッドはエーディンと会話しに行ってね」
ブリギッド「お互いに徒歩だから時間がかかるわね」
エスリン 「ミデェールのほうはそろそろ来るけど?」
ブリギッド「あの男はなあ……」
ミデェール「フッ……貴女は美しい」
ブリギッド「も、もう来たか!」
ミデェール「私は既にエーディン様と愛し合っていますが……
       念のためにエーディン様と同じ顔の貴方のこともキープしておこうと思いまして」
ティルテュ「そ、それで口説いてるつもりなわけ……?」
フュリー 「でもブリギッド公女の好感度は上昇していますよ」
ブリギッド「システムが……
システムが憎い!」
エーディン「ふう……やっと辿り着いたわ」
ブリギッド「ああ、エーディン。遅かったわね」
エーディン「じゃ、この聖弓イチイバルを渡します。これで貴方は私の姉です」
ブリギッド「うーん、確かになんとなくそんな記憶が蘇ってきたわ」
ティルテュ「便利な弓ね〜」
エスリン 「じゃ、私はリターンリングで城に戻るわね。生き返ったデューに貢いでもらわなきゃ」
ティルテュ「主婦って忙しいんだ〜」

  で、アグスティ。

クロード 「さーて、死体はどこです?」
ラケシス 「ここに」
クロード 「貴女はラケシス姫。お久しぶりですね」
ラケシス 「私、兄上以外とは結婚しませんから」
クロード 「もう死んだでしょう」
ラケシス 「だから『ここに』」
クロード 「は?」
ラケシス 「打ち首になった兄上の遺体を運んできました」
クロード 「あなた、ネクロフィリアだったんですか?」
ラケシス 「お黙り。さっさと蘇生しなさい」
クロード 「いや、プレイヤーキャラ以外は無理ですよ」
ラケシス 「いいえ、それは嘘です」
クロード 「ほほう。神に仕えるこの私が嘘を言うとでも?」
ラケシス 「説得力ゼロですわよ、
生臭坊主
アーダン 「実際、バルキリーの杖の話を初めて聞いたときはエルトシャン王が生き返ると思ったよな」
アレク  「ああ。初プレイのときはそのために誰も死んでないのに城に急がせたっけ」
クロード 「……貴方たち、何で城に戻ってきているんです?」
アレク  「いや、やることが無いので」
クロード 「そう言えば一人足りませんね。ええっと、
赤いのが」
アーダン 「ノイッシュです」
クロード 「ああ、そんな名前でしたか。で、蘇生の依頼はノイッシュですか?」
アレク  「……(おい、アーダン。ここは内緒でノイッシュを生き返らせてもらわないか?)」
アーダン 「……(俺もそうしたいけど、すぐにばれるぜ)」
エスリン 「やーだ、神父様ったら。ノイッシュなんか既に埋葬されて
骨になっていますわ
アレク  「んがっ」
アーダン 「んぐっ」
クロード 「エスリン王女。戻ってきましたか。で、蘇生は?」
エスリン 「デューをお願い。そこに死体があるから」
クロード 「了解しました。しかし氷系の魔法がないと死体が傷みやすくて不便ですねえ」
エスリン 「あら、
腐ってました?
クロード 「肉は腐る一歩手前が一番美味しいそうですから、大丈夫です」
アレク  「何が大丈夫なんだよ……」
クロード 「じゃ、復活の儀式を始めますから」
エスリン 「どうぞ」
クロード 
「エコエコアザラクエコエコザメラク
       
ばびでやんじゅほいみれろれろ
      
 ヘンダララッタ〜 フンダララッタ〜 ホンダララッタ〜 フーンフーン
       
ポコペンポコペン ダーレガツツイタ ポコペンポコペン ダーレガツツイタ
       
ポッポルンガ タッカラプト プピッリットパロ
      
 リン、ビョウ、トウ、シャ、カイ、チン、レツ、ゼン
       
エロイムエッサイムエロイムエッサイム我は求め訴えたり
       
出でよ盗賊小僧、デュー!」
デュー  「ふいー〜っ」
エスリン 「生き返ったのね、デュー!」
アレク  「なんか呪文が黒魔術に偏ってた気がするけど……」
デュー  「あ、エスリンさん、おはよう」
エスリン 「じゃ、早速お金をお願い」
デュー  「え? おいらお金なんて10000しか持ってないけど? これで足りるの?」
エスリン 「…………。もしもし、兄さん?」
シグルド 「ん? どうした」
エスリン 「まだピサールは生きてる?」
シグルド 「ああ。そろそろ殺そうと思ってるんだが」
エスリン 「ダメよ。これからデューをそっちに向かわせるから。盗ませて」
シグルド 「おう、了解だ」
エスリン 「と、言うわけよ。デュー。目標額達成するまで、海賊から盗んできなさい」
デュー  「人使い荒いなあ。病み上がりなのに」

  で、ピサール達

ピサール 「はっはっは! 援軍をつれてきたぞ!」
シグルド 「よし、行くぞ!」
アイラ  「流星剣!」
ホリン  「月光剣!」
レヴィン 「エルウインド!」
海賊   「ぎゃびりーん」
ピサール 「くそっ! 仲間はあらかたやられたか。覚えてやがれ!」
シグルド 「ああ、待ってるぞ」
ホリン  「早く戻って来いよ」
アイラ  「……遅いな。まだか?」
ピサール 「はっはっは! 援軍をつれてきたぞ!」
シグルド 「よし、行くぞ!」
デュー  「おーい、シグルド公子〜」
シグルド 「おお、来たかデュー。あらかた殺害数稼ぎは終わったからな。後は存分に盗め」
レヴィン 「100まで稼ぐのかと思ったぜ」
シグルド 「さすがにそれは面倒だからなあ」
デュー  「じゃ、おいら盗むね。」
海賊   「ああっ、泥棒! 訴えてやる!」
デュー  
『お代官様、私は海賊です。盗賊に金を盗まれました』って届けるわけ?」
オイフェ 「この上なく間抜けですね」
シグルド 「それはそうとレヴィン、追撃リングを売りに言ってくれ」
レヴィン 「ああ、俺にはもう必要ないからな」
フィン  「いつの間にクラスチェンジを……」
ホリン  「俺とアイラ、それにレックス、エスリンもクラスチェンジ済みだ」
オイフェ 「フィンさんだって既にデュークナイトになってるじゃないですか」
アイラ  「ミデェール、ジャムカ、フュリーはもう少しだな」
デュー  「おいら、レベル5だよ」
シグルド 「わざわざシーフファイターにしなくても稼げればそれでいい」
デュー  「強いんだけどなあ、シーフファイター」
エスリン 「デュー、お金はたまった?」
デュー  「うん。ここの海賊は金持ちだから結構簡単にたまるよ」
シグルド 「ああ、銀の剣、売っておいたから」
エスリン 「既に買ってあるわ。それに、スキル、エリートリングも……」
デュー  「はい、お金」
エスリン 「ありがとう。これで追撃リングを買えば……」
キュアン 「うんうん。リーフはきっと強くなるぞ」
エスリン 「あ、フィンも買っておいたら? 追撃持ってるくせに素早さ低いから、スピードリングあたりを」
フィン   「いいんですか?」
シグルド 「ああ、構わないぞ。勇者の槍も大事に使えよ」
ホリン  「金の問題はもういいんだな? そろそろピサールを殺しても良いか?」
オイフェ 「ピサールが所持しているレッグリングはどうします?」
シグルド 「それは私が使う」
ホリン  「なら、止めを頼む」
シグルド 「任せろ。ピサール、ご苦労だったな」
ピサール「ぐふっ」
シグルド 「さて、買い物を済ませたら海賊の砦を落とすか」
フィン  「ドパールが何かリングを所持しているようですが」
シグルド 「エスリンで止めを刺せ」
エスリン 「ちょっと待って。ショッピングで忙しいの」
キュアン 「そう言えばシグルド、ブリギッドと会話してないんじゃないか?」
シグルド 「ああ、忘れてた。レッグリングも手に入ったことだし、ちょっと行ってくるか」
デュー  「あ、おいら風の剣を取ってない!」
シグルド 「ああっ! 忘れるところだった。よく思い出したぞ、デュー」
オイフェ 「じゃ、取りに行きましょうか」
エスリン 「その間に片付けておくから」
フィン   「さすがに早いですね……もう見えなくなりましたよ」
キュアン 「ロードナイトにレッグリングは鬼だからな」

  で、ブラギの塔

シグルド 「おーい、ブリギッド」
ブリギッド「なんだ、シグルド公子」
シグルド 
「君が欲しい!」
ブリギッド「………」
シグルド 「じゃ、そーゆーことで君はこれから仲間だ」
ブリギッド「あ……そう」
シグルド 「さて、戻るか」
ティルテュ「それだけ言いにここまで来るなんて……」
フュリー 「ちなみにあれは愛の告白ではありません」
デュー  「シグルド様ってやっぱり変人だよね」
フュリー 「当然です」
デュー  「じゃ、当から風の剣を盗んでくるから」
フュリー 「あとで私に売ってくださいね」
デュー  「直接は売れないけどね。……おーい、神様。風の剣おくれよ〜」
ブラギ神 「もう少し遠慮しろ」
デュー  「固いこといわないでよ。どうせ神様とか名乗ってるけどただの竜族なんでしょ」
ブラギ神 「むう……」
デュー  「他所の時代じゃ、竜族なんて便利な壁として使われてる単なる一ユニットだよ」
ブラギ神 「………」
デュー  「じゃ、風の剣もらうから」
フュリー 「前から思っていたのですが……」
デュー  「なに? フュリーさん」
フュリー 「祟りの可能性は無いのでしょうか」
デュー  「無い無い。今まで5回ほどやったけどそんなことなかったもん」
フュリー 「そうでしょうか」
デュー  「へ?」
フュリー 「私は心当たりがあります……」
デュー  「ど、どんな?」
フュリー 「どんなに頑張っても5章で全滅してしまう……これは神の怒りを買った所為では……」
デュー  「…………」
フュリー 「…………」
デュー  「……き、気のせいだよ」
ブラギ神 「にやり……」

  意外な真相が明らかになったところで、シグルドの方は

シグルド 「で、戻ってきたぞ」
エスリン 「ああ、兄さん。ドパール倒しておいたわ」
キュアン 「買い物は済ませたぞ」
フィン   「私もリングと勇者の槍はきちんと持ってます」
シグルド 「よし、制圧だ。第3章終了」
オイフェ 「まだエピローグ部分が残ってますよ」
シグルド 「ああ、そうだったな。オイフェ。全軍をここに集めてくれ」
オイフェ 「何故です?」
シグルド 「ストーリーデモでアグスティ近辺が敵に埋め尽くされるからな。
       うちのユニットがいるとその演出のために邪魔だ」
オイフェ 「相変わらずな物言いですねえ……」

  で、シグルドの言ったとおり、グランベルの軍勢に埋め尽くされるアグスティ
  グランベル王国フリージ公レプトール卿とドズル公ランゴバルド卿

レプトール  「フッフッフ。グランベルの王子は暗殺した。そして国王には、もはや力は無い」
ランゴバルド 「シグルドの父、シアルフィ公には暗殺者の濡れ衣を着せてある…」
レプトール  「シグルドを殺し、全て罪をシアルフィに押し付ければ……」
ランゴバルド 「権力は我等のもの!」
レプトール  「グランベルに尽くしたつもりでいて、
        今度はグランベルに追われるとは、シグルドも哀れな奴よ」
ランゴバルド 「そういえばお前の娘もあの軍にいるらしいな?」
レプトール  「ティルテュか? あんな馬鹿娘は同でも良い。お前の息子だっているではないか」
ランゴバルド 「レックスか……どうせ神器の後継者ではないからどうでもいい」
レプトール  「考えることは同じか……」

オイフェ 「シグルド様。敵が出てきて読者に事情を説明してます」
シグルド 「うむ。そろそろ助けが来るはずだ」
マーニャ 「来ました」
シグルド 「相変わらずいいタイミングだな、天馬騎士マーニャ」
フュリー 「シレジアの四天馬騎士でも姉様のタイミングのよさにかなうものはいません」
マーニャ 「で、シレジア王国があなた方を保護します」
レヴィン 「やれやれ、故郷に帰るのか」
シルヴィア「家出失敗?」
マーニャ 「あと、ラーナ王妃は怒ってますから」
レヴィン 「……マジで?」
シグルド 「覚悟を決めろよ、レヴィン王子」
マーニャ 「では、シレジアまで運びます」
オイフェ 「軍を全部移動させるなんて、どんな数のペガサスをつれてきたんでしょうね……」

第3章、完

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