ザクII (ノーマルカラー) |
- オデッサ周辺 - ギル・ギルダーの操る戦闘機が突然、振動した。 断続的な発射音が鳴り響く。本能がフライ・マンタを上昇させた。一瞬後、彼の真下から硝煙が上がる。 『何が起きた!』 恐慌が肉体を硬直させた。それを振り払おうと、凶弾の主を探してギルダーは機首をめぐらす。 それは、すぐに見つかった。 大地と共に空までも揺らすほどの『足音』を響かせながら、それは近づいてきた。 砂塵にまみれ、半ば煤けた緑色のヨロイがガチャリ、ガチャリと音を鳴らす。 やがて赤い単眼がギロリとギルダーに照準を合わす。目が合った、と、思った。 モビルスーツ・ザク……! |
モビルスーツの基本といえばやはり、ザクなのです。 連邦びいきの私ですが、やはり一つぐらいは作っておきたかったザク。 今回、塗装はほぼ、ぼかしペンOnlyです。 作ってみて思ったのは、無理してスプレーを使わなくても、 ぼかしペンだけで結構イケる…ということ。 汚しの似合うザクなら、なおさらです。 |
- ジャブロー - 降下したモビルスーツが射撃戦を開始する。 ジャブローの大森林が土の色を巻き上げた。樹々の隙間からトーチカの無骨な砲身が首を伸ばす。モビルスーツ・ザクのパイロットは手近な高射砲に狙いを定めた。 バズーカが火を噴く。爆発! 砲台が一瞬で沈黙する。また、次の標的を探す。空母から降下する味方部隊を、落とさせはしない。 ジャングルに銃弾が飛び交う。最初、支配的であった、地上から打ち上がる狼煙のような砲弾は徐々にその数を減らし、鋼鉄の巨人が大地に打ち付ける弾丸は激しさを増していく。 パイロットは笑みを浮かべた。連邦軍など、こんなものか、と。 だが、ここはジャブロー。地球連邦軍最大の拠点である。これで終わるはずは無かった。 地下シェルターからザクよりも細身の、白い巨人が躍り出る。一機、二機……やがて地表に白く染まっていった。 地球連邦軍主力 モビルスーツ、GM。 ほとんどの兵士にとって初めての、対モビルスーツ戦が始まろうとしていた。 |
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バズーカを構えさせたザク。 個人的にはザクマシンガンよりもザクに似合うと思っています。 無骨さこそがザクの真骨頂。 GMとはまた一味違った魅力です。 |
- ア・バオア・クー - 小刻みな振動がア・バオアー・クーを数秒ごとに襲う。既に敗北は必至だった。 半ば破壊された最終防衛基地を未だに守り続けるモビルスーツがある。揺れ動く足場にがっしりと機体を押し付け、薄暗い通路の入り口に照準を合わせる。既に旧型機となったかつての主力モビルスーツ、ザク。 背中には、ザンジバル。ザビ家最後の生き残りであるキシリア・ザビ少将の乗る戦艦がある。彼女の脱出。それが、このモビルスーツに残された最後の仕事である。 勝利を確信した連邦のGMがア・バオア・クーを突き進む。やがてここまでたどり着くだろう。 ザクはただじっと、待ち続けていた。 |
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写真を撮ったら暗かった。 ならば、暗い場所での戦いというシチュエーションで良いではないか。 そんな発想の一枚。 |
バズーカで頭上を狙うザク。 斜めに写っている点も含めて、妙に気に入ったのでオマケとして。 |
背面からの一枚 ちょっと暗くてわかりづらいですが… |