ミンサガ名無しキャラ
【心の名台詞】
「私を是非、冒険に連れて行ってください」

 今回は、ロマンシングサガ・ミンストレルソングより、名も無き冒険者たち!
 ミンサガには通常の仲間キャラの他に「戦士」「魔術士」といった名無しの仲間キャラが多数存在します。
 彼らは特別な運命を持つ英雄ではなく、マルディアス世界における一般の冒険者たち。
 能力の伸びや技の閃き確率も普通のキャラより低く、生命力をあらわすLPに至っては主人公たちの1/3程度。
 さらに一度仲間から外れると二度と登場しないことや、序盤に仲間に加えないと中盤以降、町から姿を消す、という重い制約を背負っています。

 …が、しかし!

 「正規の仲間キャラとは別枠の仲間キャラ」
 「同じ顔のキャラが通行人やイベントの雑魚敵として登場」
 「特別な設定を持たない一般冒険者」

 ……
 FE聖戦でいうところの代替キャラに通じるものを感じないでしょうか?
 ガンダムでいうところの量産機に通じるものを感じないでしょうか?
 TRPGのプレイヤーキャラに通じるものを感じないでしょうか?

 私は感じた!

 と、いうわけで管理人は名無しキャラ贔屓です。
 元々名も無き冒険者が主人公だったサガシリーズのファンとしては、一度はサルーイン戦まで彼らを連れて行ってやるのがスジというものでしょう。

 ここでは一般人代表ともいえる彼らのキラリと光る個性を紹介していこうと思います。


騎士団騎士

 騎士団領代表、騎士団騎士!
 この名前はどうかと思うが、いうなれば「ローザリア兵士」とかと同じような感覚でつけられた名前なんでしょう。
 英語でいうと「ドミニオンナイト」。
 名無しキャラながらLPは4。初期クラス有り、と、なかなか恵まれている。
 男の名無しキャラとしては珍しく目が隠れておらず、なかなか凛々しい顔つき。
 少々チビながらカッコいいキャラではないかと。

 イベント的には騎士団領のモンスター討伐の際、一緒に連れて行ってやるのが自然な流れか。
 因みにモンスター討伐時は、彼が仲間に居ても、テオドールたちが仲間に居ないと「騎士団の面子をつぶした」ことになってしまう。
 冒険者の力を借りて騎士がモンスターを退治する…という流れ自体は同じなのに……。
 彼はテオドールから嫌われてるんだろうか?

 コンスタンツのイベントではラファエルを祝福する台詞あり。名無しキャラと名有りキャラの数少ない絡みなので見逃さないように。
 ラストダンジョン時のイベントではラファエル、テオドールと共にモンスターと戦う姿が見られます。…結構出番あるなー。

 武器は初期クラススキルでもある長剣が一番似合うだろう。
 名無しキャラ中、最も普通の青年らしい外見なので、片手剣で戦う姿は一見すると正統派主人公系キャラ。

 私のプレイではサルーイン相手にひたすら共震剣や八つ裂きを繰り返していた姿が印象に残っています。
(その時のプレイではBP/EP効率の関係で八つ裂きが一番使いやすかった…)
 

兵士A

 こちらはローザリア代表。
 英語で言っても「ソルジャーA」
 SFC版のへいし1にあたるキャラだが、なんと陥落するイスマス城から逃げ延びで生存している。
 アルツールで仲間にしたらそのままサルーインの所まで連れて行って、同僚のカタキを討たせてやろう。ちなみに兵士Bはイスマスで死亡した模様…。

 アルベルトがパーティに居ると姿を消すあたりは小心者っぽい。しかしわざわざ凝った消滅条件が設定されているあたり、なかなか愛されている。

 見た目は悪役っぽい。というかあのバケツヘルムを見ると、どうしてもロスローリアン(inタクティクスオウガ)を連想してしまう。単眼っぽいデザインも悪役風。

 だが、こいつも初期クラス(辺境警備兵)持ちなので長剣を使わせるなら役に立つはず。
 問題は見た目上、大型剣や両手剣、槍系の方が似合うこと。
 それともへいし1を意識して細剣を使わせてみる?

 エンディングではナイトハルトと共に馬に乗って大量に登場。
 モンスターに突撃する姿が拝める。
 しかしバケツヘルムで馬に乗るのは似合わない。


兵士B

 アルベルト限定、かつ初期イベント限定のレアなキャラ。
 へいし2の生まれ変わりだが弓は持っていない。
 兵士Aと違ってイスマス陥落時に戦死。
 この運命は誰にも変えられない……

 ゲーム中唯一の「必ず死亡する死亡する仲間キャラ」

 アルベルト編ではその儚い生き様を目に焼き付けよう。



バファル帝国兵

 ローザリアの次は、やはりバファル帝国の代表を紹介。
 英語だと「バファルファイター」…インペリアルガードだったら良かったのになあ…。

 SFCの頃からメルビルのイベントでは何かとお世話になっていたメルビル警備隊の一員だが、声をかけると職場を放棄して冒険についてきてしまう。
 誘拐事件等が起こっている場合は「ちゃんと仕事しろ!」と言いたくなる。
 毎回事件について教えてくれる年配の帝国兵とは対照的。

 外見はアイマスクと顎ヒゲがダンディなマッシヴ系軍人。
 ここがアメリカなら間違いなく主役になっていただろう。
 そういえばジャンもアメリカンな雰囲気だ。
 メルビルはアメリカ系なのか?

 見た目から一般兵に見えるが、実は初期クラスが帝国正騎士。
 ズバリ、騎士の位を持ってる大物である。
 そんなヤツが勝手に冒険についてくるあたりにバファル帝国のダメっぷりが現れている。
 というか、この国は騎士も親衛隊も大臣も気軽に冒険に出てしまうので相当ヤバイ。皇女様も冒険してるし。マトモな人材はネビルだけなのか。

 イベントではゴールドマイン襲撃事件(2)で登場するのが印象的。
 坑道内のモンスターに立ち向かえないことを揶揄されて「軍隊は多人数による合戦のための組織だから狭い場所でモンスターと戦うノウハウが無い」といった弁明をしてくれる。
 まあ、そうでなければ冒険者は出番がない。
 一応、仲間になる帝国兵は、ちゃんと鍛えればモンスターとも戦えます。

 他に、ジャン救出作戦で抜け道を守る敵キャラとしても登場。
 この時の名前は「ローバーンガード」
 

クジャラート兵

 騎士団領、ローザリア、バファルとくれば当然、クジャラートにも名無しキャラはいる。
 それが彼。タルミッタからお越しのクジャラート兵。
 英語でも何のヒネリもなく「クジャラートソルジャー」。

 何はともあれ、龍に似た形のカブトを目深に被り、鉄の爪を両手に装着した個性的な姿が印象的。
 FFに登場するの竜騎士の東洋版といったところか。
 クジャル系のアジアンなイメージがごた混ぜに凝縮されたようなデザイン。
 名無しキャラで最もクールで神秘的なイメージがある。

 おそらく元々はハルーン(トゥマン)の部下。
 何故かタルミッタの酒場で飲みながら冒険に出る機会を伺っている。リストラにでもあったのだろうか?
 プレイヤー次第でトゥマンの政敵ウハンジを暗殺する展開にもできるし、トゥマンに反旗を翻してたたき殺す展開にもできる。
 セケト宮殿内では同じ格好の敵キャラが多数登場するので、彼を連れて行くと気分は敵に内通した裏切り者。ザ・内紛!
 元、主をその手にかけるクジャル兵の胸中やいかに!?
 プレイヤーの想像力次第で味が出てくるキャラである。

 武器は弓(特にクジャラート弓)が良く似合うが、両手の鉤爪を見ると体術も使わせたくなってくる。竜騎士っぽく槍というのも可。
 イメージからすると初期クラスにクジャラート闘士を持っていそうなものだが、実は無職。
 やはりリストラ説濃厚か。


バルハル族戦士

 今度は辺境の地、バルハラント代表のバルハル族戦士。
 英語では「バルハリアンファイター」
 バーバリアンではない。
 シフと同じく角が生えていることが特徴。
 極寒の地の戦士なのに半裸。
 シフはキャライメージを崩してまで厚着したのに彼は半裸。
 しかし目が隠れてないので、良く見ると美形キャラっぽくもある。
 何が狙いなのかいまひとつ分からない。

 初期クラスはそのまんまバルハル戦士。
 両手大剣を持たせればなかなか活躍してくれそうだが、固定武器が二つもあるのが邪魔。
 
 シフがパーティにいないと仲間に出来ないなど、少々条件が厄介。
 おまけに居場所もバルハラントだけなので意識しないと登場する前にゲームから消えてしまう。

 イベントでは特に登場しないが、アルベルトやシフが主人公の場合は序盤のイベントでお世話になったヒトが多いかな?


海賊

 パイレーツコーストから海賊さんの登場。
 英語でもそのまま「パイレーツ」
 オッサンというか小男というか、そんな感じのキャラ。
 以外にも名無しキャラでオッサン系キャラは彼とバファル兵のみ。
 海賊がらみのイベントで敵キャラとして多数登場するので、仲間キャラというより敵キャラとして覚えている人が多いのでは。
 テーマソング「俺たちゃ海賊」もインパクト強し。
 また、金塊泥棒としても登場。
 序盤の敵としては結構強いのでリセットを繰り返した人も多いはず。

 初期クラスはもちろん海賊。
 使い勝手のいいクラスなのでそのままレベル4まで鍛え上げたい。
 もっとも、イメージ的には細剣や火の鳥は似合わないが…
 できれば小型剣…特にカットラスを使わせたい。海賊だけに。

 仲間キャラとして最大の問題は、仲間に加えるために非常に手間がかかるということ。
 主人公がホーク以外の場合、メルビル襲撃事件後にパイレーツコーストに行かなければならないのだが、パイレーツコーストに行くための条件が少々特殊な上、メルビル襲撃自体が中盤のイベントなので、戦闘回数に気をつけないとパイレーツコーストに行った時点でゲームから消えている。
 さらにエスパーダ・ロペラ入手も意識する場合は、序盤からかなり戦闘回数に神経を使ってやらなければならない。

 そこまでしてこのオッサンを仲間にしたなら、後はもう、サルーインを叩き殺すまで連れまわしてやるしかないじゃないか!
 ちなみに管理人は仲間にできたことがない…


戦士

 ここから先は特定勢力に属していないフリーなキャラクター群。
 まずは戦士。英語では「ウォリアー」。
 目隠しハチマキにツンツン頭。軽装戦士っぽい皮鎧姿。
 彼にはウロの砂埃舞うテントの下が似合っている。
 各勢力のキャラが「冒険に連れて行ってくれ」と言うのに対し、彼は「力を貸してやってもいい」という台詞を言う。
 熟練の冒険者としての自負心が伺える。

 いかにも歴戦の冒険者らしい頼りになりそうな外見だが、実はLPが女性名無しキャラと同じ3。
 さらに初期クラスなし。それどころか初期スキルも長剣のみ。
 少しジュエルを費やしてやれば問題なく戦えるのだが、各勢力に属していた今までのキャラと比べると無所属ゆえの我流が目に付くということか。

 イベントでは、ウハンジに雇われた見張り兵として登場。名前は「神殿兵」。
 ウハンジのハーレム計画は私的な悪行だったのでクジャラート兵ではなくフリーの戦士を雇わなければならなかったのだろう。
 他に、ホークに襲われる商船団員としての登場も。


魔術士

 続いて魔術士。
 英語で「ソーサラー」
 彼もまた「力を貸してやらんでもないぞ」系の性格。

 目隠しに金髪、紫のマフラーを逆立てた青ずくめの衣装。
 マフラーがちょっとヒーロー風な点が特徴だ。
 魔術士といえばローブ姿で動きが鈍そうなキャラを想像するが、この魔術士はそのままのデザインで剣士を名乗っても違和感の無いスマートな外見。
 喋りかたが少々狂気的で戦闘時のモーションも妖しい動き。
 名無しキャラの割に凝った個性を持つキャラである。
 登場場所の関係で、アイシャやバーバラが仲間にすることが多いか。

 彼も無所属ゆえの悲しさで初期クラスなし。
 術法系のスキル二つと攻撃術二つを持っているのでとりあえずはそのままでも戦える。
 初期BPは低くないので、合成サイコブラストなどを使っていけば結構活躍できるはず。
 武器を使わせても割と似合う。

 イベントでは戦士と同じくウハンジの護衛として登場。
 名前は「ウハンジガード」
 なんと魔術士なのに剣を装備している。
 しかし剣を構えた姿がなかなか堂に入っているのが不思議なところ。


女闘士

 戦士の女性バージョンといった印象のキャラ。
 英語で「アマゾン」
 言語的に誤りでもロマサガ2を意識した「アマゾネス」が良かったなー。

 仲間にすると時の台詞は「サービスするよ」
 片目の隠れた露出の多い女性戦士なので、姉御系が好きな人はどうぞ。きっとサービスしてもらえます。
 やはり初期クラスは無し。
 
 イベントにはアサシンギルド・ボスの護衛としてのみ登場。名前は「アサシン女闘士」
 1ターン目が終わると本性のガーゴイルに戻ってしまうので影が薄い。


女術士

 魔術士の女性版。英語で「ソーサリス」
 能力的には魔術士とほぼ同じ。

 彼女も仲間時の台詞は「サービスするわよ」
 青いとんがり帽子にショートカットと長い爪、そしてマニキュア。
 ちょっと妖艶なタイプの魔女。
 魔術士と違って、見るからに魔法使い系なので武器は似合わない。
 
 イベントでは女闘士と同じくアサシンギルドで登場。名前は「アサシン女術士」で、本性はミイラ。
 
 因みに彼女と女闘士は、アルベルト編でイスマス陥落後、イナーシーの嵐以前に仲間に加えることが出来るただ二人の仲間キャラである。
 …が、嵐の時にアルベルト以外の人間は死んでしまうため、一度も戦闘することなく死亡という悲しい結末に終わることも…。

 デスに捧げる場合以外で明確に「死亡」することのあるキャラは彼女ら二人の他には、兵士Bとダウド、そしてガラハドだけである。

 いわゆる名無しキャラ(傭兵キャラ)はここまでで終了。
 できればどこかの神に仕える「神官」とか清純派の「女僧侶」も欲しかった…


吟遊詩人

 ここからは名前こそ無いものの、作中で大きく語られているキャラ。
 参考情報として乗せておきます。

 まずは吟遊詩人。英語名はズバリ「ザ・ミンストレル」
 昔はハオラーンという名前があったのに名無しになってしまった。
 性格はロマサガ3の詩人に近いような。

 その正体は言わずと知れた光の神エロール。
 今回はマルディアストラベラーズガイトは書いていないようだ。

 本来、途中でパーティから外れてしまうキャラだが、バグ技を利用することで最後まで連れて行くことが可能。
 さあ、エロールとサルーインのガチバトルを実現させろ!


赤魔道士

 元、あかまほうつかい。英語で「レッドメイジ」
 名前がFFっぽくなったが、帽子に羽はついていないし剣も使えない。
 そして今回は連れまわし不可。
 せっかくの闇・邪術がもったいない・・・

 邪術のイーヴルウィスパーは凍った城のボス、ドレイクにも効く。
 後ろから味方に殴られるフリーレさんを見たければお試しあれ。

 正体はやっぱりミニオン・ヘイト。
 我ぁがぁ名ぁはぁヘぇ〜イトぉ〜〜

竜騎士

 竜に乗る騎士…ではなく、竜が騎士になったもの。WIZっぽく言うとドラコンのロード。
 英語だと「ドラゴンナイト」
 一般キャラと名無しキャラの境界に位置するキャラ。
 専用のイベントがあり、設定も語られるものの台詞が無く(喋れないだけだろうけど)LPも5しか無いなど、名無しキャラっぽさも残っている。

 武器や防具が固定で、技も閃かないのでイマイチ魅力不足だが、SFC版からのファンには最強技として親しまれてきたあの「冷凍剣」を使用可能な唯一のキャラ。
 …もっとも威力は基本技程度だが。

 武神の鎧を手に入れる際は、彼を仲間に入れる必要がある。
 鎧のイベント時期が終盤なので、既にパーティメンバーは固定されていることがほとんど。
 よって、一時的に仲間を外して彼をメンバーに入れ、鎧入手後、竜騎士を外してもとの仲間を…と考えるのが一般的。
 そこに降りかかる吟遊詩人の嫌がらせ。「いいお仲間ですね〜」

 その時、人はルドンを思い出す。



 と、いうわけで 
 えーっ、いかがだったでしょうか。華麗なる名無しキャラたちの数々。
 地味に見えますが鍛えてやれば非強化サルーインぐらいなら倒せる実力者ばかりです。
 英雄候補生たちの戦いに飽き始めたら、彼らも使ってやってください。