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太陽拳! それは天津飯史上に輝く名必殺技。 主人公の悟空をはじめとしてクリリン、セルにまで使用され、 いずれのケースでも多大な戦果を上げている有用且つ独創的な技である。 往年の怪作ファミコンジャンプにおいてはあのエシディシを一撃で倒す(柱の一族は太陽に弱いからね)という大活躍。 そんな太陽拳を、ここらで熱く語ってみるべきではないだろうか。 べきだと思うので語ろうと思う。 さて、そもそも太陽拳とはどんな技だろうか。 おさらいということで最初から見ていくとしよう。 初登場は第22回天下一武道会。亀仙人ことジャッキー・チュンとの戦いである。 実力伯仲の名勝負の中、天津飯が繰り出し技こそが『新鶴仙流 太陽拳』! わざわざ『新』とつけているあたり、彼が独自に編み出した技なのだろう。と、いうか彼の使う技はどどん波、気功砲、舞空術を除けば(おそらく)全て自作技である。 四身の拳や四妖拳(『四』に何かこだわりでもあるのか?)を『流派として』教えるのは無理だろうし、目からビームはそもそも三つ目じゃないと使えない。気功砲も後に自己流にアレンジした新気功砲にバージョンアップしている。排球拳は……ひょっとしたら鶴仙流の技かもしれないけど。アレを代々弟子に伝承してたりするのはイヤだなあ(黙々と新必殺技製作にいそしんであれにたどり着く天津飯もイヤさでは変わらんけど) とにかく、他人から教わった技ばかり使ってる悟空とは対照的に、天津飯は創意工夫の人である。 閑話休題。話は太陽拳について。 初のお披露目で太陽拳は見事に炸裂! っていうかいきなり目潰しを使ってくるなんて心を読める亀仙人でもわからなかったらしく、まんまと視界を奪われる。そして後頭部への強烈な膝蹴り。痛そうだ。 ちなみに、見るからに痛そうなこのコンビネーション技に妙な感銘を受けた人がいたらしく、プレイステーション用ソフト、『アルティメットバトル22』では天津飯の隠し技『新鶴仙流コンビネーション』として再現されている。 …なんつー微妙なチョイスを。 結局この一撃で亀仙人を倒すことは出来なかったものの、見事に大ダメージを与え、試合を盛り上げてくれた。その性質上、太陽拳はいつでも輝いてるが、これは中でも特に輝いてた場面だぜ! 天津飯はこれに気を良くしたのか、続く決勝戦でも連続使用! ところが悟空の「グラサンをかける」というあっさりした防御法にアッサリ敗れてしまう。
ちなみにコレは太陽拳が作中で唯一破られた場面でもある。 そしてまた天津飯が最後に太陽拳を使った場面でもある……飽きっぽいなあ…。 続く出番はまたしても悟空との対戦。第23回天下一武道会。四身の拳への対抗策その1として悟空が使用。 『わりぃな!! おめえの技使わせてもらうぞ!!』 『太陽拳!!!』 あっさりコピーされる太陽拳。 そういえば前大会では天津飯がかめはめ波をコピーして
と、格好良く見得を切り、亀仙人に引退を決意させたものだが… このコピー返しは亀仙流のささやかな復讐と考えることも出来るか? そういえば舞空術もコピーされたなあ。 で、次の出番もやっぱり悟空による使用。 ここではなんと、大猿ベジータ相手に元気玉を作り出す時間稼ぎという重要な役割で使用される。 『天津飯! 技を借りるぜ!』 『太陽拳!!』 悟空は割と律儀なようで、使うたびに天津飯に断りを入れている。 それともコピー防止用に天津飯が著作権マークでもいれてるんだろうか?
亀仙人もこれくらい著作権を気にしてればかめはめ波を使うたびに 『か〜め〜は〜め〜 "亀仙人のじっちゃん、技を借りるぜ" 波ァーー!!』 とか言って貰えたかもしれないのに。惜しいことしたな。 ちなみにナメック星でのクリリンは無断使用なので、後でいろいろ怒られたはず。 追ってくるドドリアへの対抗策としての使用。やはり効果的だった。 (ちなみに、勝手な予想ながら同じ場面でナメック星にいたのが天津飯だったら太陽拳を使わず正面から戦いを挑みそうである) 最後は敵キャラまで使ってくる。人造人間セルがピッコロから逃げるときに使用。 この時もピッコロから『太陽拳は天津飯の技じゃなかったのか!』と言ってもらっており、太陽拳の著作権はかなり意識されているようだ。 なのに。嗚呼、なのに! クリリンときたら 『太陽拳はそんなに難しい技じゃない』 『悟空だって、俺だって使えるんだ』 ……… ……………
まったくもう。クリリンだけわかってないじゃないの。著作権のことを。 それともかめはめ波を『あの程度の技』と言われたのをまだ根に持ってる? そんな昔のことを根に持つのはキャプテン翼の松山君だけかと思ってたのに(食堂の借り) さて、ここで一つの疑問が浮かぶ。 気を感じることの出来なかったドドリアまでとは違い、セル戦時のピッコロは目が見えなくても敵の気を探ることでセルを追えたのでは?という点である。 …が、これについては割りと常識的な回答が用意されている。つまり、強烈な光を目に浴びたら、目が見えない以上に目が痛い、ということ。さすがの超戦士たちも眼球まで鍛えちゃいないだろうし、太陽拳は『光』を放つ技なので、気でダメージを軽減することも不可能!(もし『気』で光の進入が防がれるなら、気を高めるほど目が見えなくなっちゃいますからね) 改めて考えてみるに、恐ろしい技である。後半まで太陽拳を使う者がいるのも頷ける話といえよう。 作中で太陽拳が使われたのはコレが最後だが、その後も太陽拳の影響は作品に色濃く残っている。 何を隠そう、ドラゴンボール後半の主人公…に、なり損ねた男、孫悟飯がこの技から多大な影響を受けているのだ。 そんなシーンあったっけ?と首をかしげるあなたはまだまだ天津飯が足りない! セルが太陽拳を使った話を聞き、孫悟飯はこう感じたに違いない。
セルの脅威は去り、戦いと無縁の日々を送っていても孫悟飯の頭の中から『太陽拳』の三文字が消えることは無かった。 そして舞台は魔人ブウ編。 孫悟飯のもうひとつの姿、グレートサイヤマンの服装を見てほしい。
あの重厚で真っ黒なヘルメット。あれこそが究極の太陽拳対策であり、グレートサイヤマンの目的は正に太陽拳の克服にあったといってよいだろう。 しかし天下一武道会ではヘルメットの着用は許されない。
悟飯は迷った。迷った挙句ブルマの元を訪れ、そして…… 『おお、そうか!』
そう、それはグラサン。 太陽拳を初めて破ったあのグラサン。
結局その後、実際に太陽拳が使われることは無かったのだが、それもやむなきことといえよう。 これだけ念入りな対策をされては太陽拳の出番は無い。 あたかも入念なマークで封じられたエースのごとく、太陽拳が優れていれば優れているほど、太陽拳対策は練られ、封じられてしまうのだ。 優れているが故の不遇。ブウ編での出番0回である。 なぜ、額から出すのか? さて、ようやくタイトルに書いた疑問についての考察である。 太陽拳! その掛け声と共に開いた手のひらを左右から額の辺りに添えると突然、強烈な光が!! ハゲ頭に光を反射させるから・・・だと誰もが最初は思うだろうが、その場合悟空やセルが使用したことに説明がつかない。悟空は実はハゲを隠している…という新説を立てようとも思ったが、セルの場合はその手も通用しない。確かに毛は無いが光を反射できそうな肌ではない。どっちかというとヌメヌメしてそうだ。 と、いうわけでやはりハゲは関係ない。と、なると何故額なのか? そもそも、本当に額から出す必要あるのだろうか。文字通り拳から出したりしてはいけないのか? …いいんじゃないか? 拳で出しても。 実演してもらおう
まともに戦っては勝ち目の無い天津飯。 あの技しかない! 敵に向かって突き出した拳が太陽のような光を放つ! 新鶴仙流・太陽拳!!
……おや? ……ご覧のとおり…… そう、拳からでも太陽拳を出すことは出来る。 だが、その場合、自分まで目がくらんでしまい、まったく意味が無い! 額から出すからこそ、自分の目には最小限の光しか入らず、敵だけに影響を与えることが出来るのだ! 前傾姿勢で額を敵に突き出しつつ、自分の目はやや伏せながら『太陽拳!』 額に手を当てて考えてみよう。意外に自分の目への影響は少ないと思えるはずだ!思えよ。 こうしてここに一つのトリビアが誕生した。 太陽拳を額から放つのは 自分の目を守るためである。
ダメじゃん…… 額に目ぇあるじゃん。 天津飯だけダメじゃん……そういえば太陽拳を破られたのも天津飯だけだし…… ってゆーかこのページ全然考察して無いじゃん。 半分以上単なる紹介じゃん。名に偽りありまくりじゃん。羊頭狗肉じゃん。 あぁ、もういいよ。ハゲだからでいいよ。悟空もハゲ。セルもハゲ。使った奴みんなハゲ。以上終わり。 あと、妖刀苦肉ってなんか強そうだよね。 |