誰ですか? 知らないのかよ!
About 天津飯
「このプロジェクトの主人公、天津飯です!」
「特別顧問の界王神です」
「いやー、いよいよ始まってしまいましたね!」
「このプロジェクトは最近、ヤムチャ扱いされている天津飯さんが
 必死で自分をフォローする企画ですよ」
「そうだ!
 ハッキリ言って俺はヤムチャとはまったく違う。
 次元そのものが違いすぎる!
 なのになぜ最近のゲームではヤムチャの相棒扱いされているんだ!」
「プレイステーション2専用ソフト、『ドラゴンボールZ』シリーズですね。
 1作目ではヤムチャと共にセル編のお笑いシナリオに出現。
 2作目ではヤム飯
 3作目では挑発の修行でヤムチャと競演……」
「昔はこうじゃなかったはずだ……
 一体、何故こんなことに!?」
「まあ、そう焦らずに基本から攻めてみましょう。
 作中でのあなたの行動を一つ一つ検証することで、
 何かわかるかもしれませんよ
と、いうわけで…
ドラゴンボールにおける天津飯の活躍を全て紹介しようと思う!

其之壱 第22回天下一武道会
 天津飯の初登場は第22回天下一武道会。
 亀仙流のライバル、鶴仙流の看板を背負って堂々の登場!
 嫌味な言動をくりかえしながらもその実力は本物。
 1回戦ではヤムチャを相手に完勝。
 さらに倒れたヤムチャの足を折るなど、圧倒的な強さと残酷さを見せ付ける!
「つまり俺にとって
 ヤムチャなど最初から相手にもなっていなかったということだ!
 奴は俺のかませ犬!
 俺の栄光のための踏み台の一つに過ぎんのだ!」
「落ち着きなさい天津飯さん。
 それにしても足を折られたヤムチャさんは
 よく文句一つ言わず仲良くしていられますね」
「脚が変な方向に曲がっちゃった時は正直、ちょっと焦りました。
 内心、『なんというもろい民族だ』って……」
「民族ってアナタね……
 まあ、大全集では『三つ目族の末裔』と紹介されてたそうですから
 違う民族なのかもしれませんけどね」
「何ですかその三つ目族ってのは」
「知りませんよ。目にバンソウコウでも張ってみますか?」
「やめんか!
 手塚治虫先生に失礼だろうが!!」
「い、いや、失礼って……」
「漫画の神様だぞ!あんたより偉いんだぞ!」
「ご…ごめんなさい…?」

さあ、お次は準決勝
前回の優勝者、亀仙人ことジャッキー・チュンとの対戦
『実力伯仲』『若き天津飯』など名タイトルが並ぶ。
天津飯の人生を変えた重要な一戦であったといえるだろう。
天津飯はこれにも勝利し、決勝へ駒を進める。
「正直、あの時 武天老師様と戦わなければ
 俺は殺し屋として無意味な暴力に人生をささげていたかもしれん。
 たった一度の手合わせだったが、数え切れないほど多くのことを教わった。
 俺にとって、一生忘れられない戦いだ」
「読者はとっくに忘れてますが」
「気功砲!」
あぶねーな死ぬかと思っただろこのハゲ! 「命がけの突っ込みはやめなさい。
 フリーザ程度なら一撃で倒せるこの私に
 そんな技は通用しませんよ」
「はぁ…はぁ…
 と、とにかく……
 俺にとっては、大切な戦いだった……」
「まあ、ドラゴンボールとしては珍しくイデオロギー闘争。
 主義主張の攻防。お説教バトルでしたからね。
 亀仙人さんもなかなかいいことを言います」
「今でもハッキリと覚えている…
 『何故 悪に走る』
 『技が泣いておるぞ』
 『安易な悪の道から抜け出せ』 ……漫画史上 1、2を争う名説教だ」
「争ってる相手はのび太のパパですか?」
「いいや、2ページほどやる!」
「ま、それはともかく
 ここでも天津飯さんは強いですね。
 あの亀仙人に引退まで決意させています」
「孫や俺の姿を見て、新しい時代の訪れを予感した武天老師様は
 次の世代に教えを残して武舞台を去った。
 あの姿…一生忘れはせん」
「で、やってきた時代は……」
「こんな時代」
「って、そこまで飛ぶのかよ!」

決勝に進んだ天津飯。ついに主人公、孫悟空と対決!
一進一退の攻防。次々と技を繰り出す両者。
その中で、戦いに横槍を入れようとする鶴仙人。
ついに天津飯は師に反逆する!
「ちょっとだけいい奴になった」(by悟空)天津飯は正々堂々の戦いを繰り広げ
かめはめ波をはるかに上回る必殺技、気功砲を放つ!
武舞台が消滅し、舞空術を使えない悟空は絶体絶命。
最後の賭けで体当たりを敢行するが、惜しくも敗北。
天津飯は天下一武道会に見事優勝する!
「たまたま外を車が走ってて良かったですね」
「イヤ待て!
 別に車が走ってようが走ってなかろうが関係ないだろう!
 走ってた車に先に当たったって、どういう意味だ!?
 地面までの車一台分の距離がそんなに問題なのか!?
「問題なんでしょう、きっと。
 まあ、一応悟空さんに勝ったんですから、自慢してもいいでしょう。
 気功砲はこの時点で最強の技ですしね」
「うむ……。
 ドラゴンボールでは何よりも『強さ』が価値基準…。
 『最高の威力』という売りはこの上ないアピールのはずだ。
 断じてヤムチャと同じではない!」
「まあ、この頃は別に問題ないでしょう。
 悟空さんのライバル役として、一目置かれてたと思いますよ」
「で、では次が問題なのか…」

其之壱 第22回天下一武道会

クリリンは しんでいます
「ピッコロ大魔王編ですね。
 まったく、地球の神も厄介なことをしてくれたものです」
「今までに無い『仲間の死』と『倒すべき大ボス』
 一気にシリアスなストーリーになりましたね」
「で、アナタは何してたんですか?」

説明しよう!
悟空が殺されたと思った武天老師たちは悟空抜きでの戦いを決意
武天老師と餃子を殺されながらも天津飯はピッコロを倒す唯一の手段、魔封波を会得
一方、死んだと思われていた悟空は超神水でパワーアップ!
果たしてピッコロを倒すのは悟空か、天津飯か!?
「まあ、主人公が倒すに決まってるんですけどね」
「お…俺も超神水さえ飲んでいれば……」
「そうですね。ここで決定的に差をつけられましたから。
 こう言っちゃあ何ですけど、あなた魔族を一匹も倒してませんよね」
「戦ったのがドラムだけだぞ!
 俺の実力から言えばシンバルとタンバリンぐらいは倒せたはずなんだ!」
「それにしても、ねえ……
 『味方になると弱くなる』のウォーズマン現象が見事に発動してますよ。
 最後は人質に取られてますし。ヒロインですか、あなたは
 おまけに魔封波が使えなかった理由が『電子ジャーが壊れたから』って……」
「壊れてなければピッコロは俺が倒してたはずだったのに…」
「アニメ版ではドラムに阻まれてますけどね。
 ともかく、ピッコロ編では、残念ながら『敵に負けて話を盛り上げる』
 引き立て役でしたね」
「だがクリリンは序盤で死に、ヤムチャは戦いすらしなかった。
 俺はたとえ負けても『戦士』だった。
 それだけは誇りたい」
「それですよ。
 天津飯さんの特徴は、正にそこにあるんです。
 まあ、そのことは後で触れるとして、今は次の話を先に見ていきましょうか」

其之壱 第22回天下一武道会


再び天下一武道会。
成長した仲間たちが終結!



そして、あの男も……
「桃白白さん!」
「イヤ、普通そこはマジュニアでしょうに」
「1回戦の相手はかつて目標にしていた桃白白さんだ。
 だが、もはや武道家としても、戦闘者としても、俺にかなう相手ではなかった」
「あなたの名台詞がビシッ!と決まるところですね、ここは。
 ピッコロ編での汚名を返上です。
 さあ、どうぞ」
「武道家としての誇りもなくしてしまったのですか!!」
「あ……そっちですか。なぁんだ」
「なぁんだって……
 他にどの台詞を言えと?」
「ほら、あるじゃないですか
 『私はあなたが考えるより
  強くなりすぎてしまったのです

 という名台詞が」
「……いや…
 た、確かに言いましたけど…」
「なかなかいえる言葉じゃありませんよ、これは
 フリーザ程度なら一撃の私も、ちょっと驚きました。
 むやみやたらと自信に満ち溢れすぎです」
「別に…孫だってよく言ってるでしょう。
 『おめえじゃオラには勝てねえ』とか」
「そうなんですけどね…
後のアナタの扱いを考えると、やたら強気に見えてしまって」
「逆に言えばこの時点ではそれくらい強いキャラだったんですよ、俺は!」

さて、桃白白に圧勝した天津飯。
準決勝で再び悟空と対戦!
ドラゴンボール名物『重い胴着』が始めて登場した試合でもある。
好勝負を演じるが、結果は完敗。
「重い胴着バージョンの悟空相手なら俺のほうが優位だったんだが…
 その後は確かに完敗だった」
「しかし胴着を脱いだら即、敗北というわけでもなく
 四身の拳という見せ場でもう一つ試合を盛り上げるなど
 かませ犬にしては優遇されているほうでしょう」
「「「「四身の拳!」
「うざったいですよ。
 太陽拳で自爆しなさい」
「「「「目がぁ!!」
「クリリンさんとヤムチャさんは天津飯さんの動きを追うことが出来ない。
 悟空さんも胴着を脱がなければ勝てない。
 地球の神も『かなりの相手と見える』と好評価。
 しかし…『他の仲間より強いが主人公と格差がある』というのは
 まずいポジションでしたねえ
「絶好のかませポジション…まさかぁぁぁぁ!!」

其之壱 第22回天下一武道会

地球に飛来したサイヤ人たち
悟空はあの世だ!危うし、世界!
と、言う状況で開幕戦は、天津飯vs栽培マン
戦闘力1200の栽培マンをあっさり倒し、
相変わらず『主役級以外の中では強い』ことをアピール!
「ちなみにヤムチャはこいつに殺された。
 何故俺がヤムチャと同類扱いされるのか、まったく、理解に苦しむぜ」
「しかしこの戦いぶりをが、真っ先にナッパに狙われた原因でしょうね。
 なかなか強い奴だ→よーし、ターゲット決定!と」
「そして腕が…」
「ピッコロのいうとおり、避ければよかったんですよ。
 正面からガードしようなんて甘すぎです。
 そういえばPS2ドラゴンボールZ3でも、天津飯vsナッパ戦では
 『ガード一切不能』のオプションがついてましたっけ」
「あの一撃が全てを決めてしまった……
 一発で半死人。最後の気功砲も通じず…
 む、無念!」
「ってゆーかですね。生やせばよかったでしょうが。腕ぐらい。
 何のための四妖拳ですか」
「その手があったかぁーーー」
 うわー俺今すごい上手いこと言ったよその「手」がって
「まあ、当時から言われてることですけどね・・・。
 クリリンが敵の攻撃を避け続け、パワーに関係の無い気円斬で攻撃するなど
 頭を使った戦いをしてベジータにも認められているというのに
 真正面から戦ってしまったあなたの性格が悪いんですよ」
「たしかにマジュニア戦のころから、
 あいつはそういう戦い方が得意だった…。
 自分のパワーを補う戦い方をしていた。
 俺との違いはそこなのか……」
「逆に言えば、パワーが低いからそういう戦い方をせざるを得なかったわけで
 弱かったが故の強さといえるでしょうね。
 実際、正面からのぶつかり合いならまだ天津飯さんの方が上のはずです」
「ここで生き延びてさえいれば、忘れられることも無かったのに…」

其之壱 第22回天下一武道会

死んだ仲間たちのため、目指すあの星はナメックの星!
悪のカリスマ、フリーザと戦士の代名詞、超サイヤ人が登場し
ドラゴンボール人気はうなぎのぼりだ!!
「でも天津飯さんはお留守番」
「だがちゃんと修行はした。
 悟空を越えるには奴以上の修行をするしかないからな
 サイヤ人戦のときのような無様な戦いはごめんだぜ」
「その台詞に象徴されるように、
 ここでもまだ貴方は『戦士』なんですよね。
 実力差はもはや いかんともしがたいものになっていますが
 この点だけはヤムチャと違います」
「そのとおり。
 俺は解説者でも見物人でもなく、戦士だ。
 ……つまり、あれだ。解説は本業じゃないんだ。
 苦手でも仕方ないんだよ!
「あぁ……
 気にしてたんですね。あの『10倍』のことを…」

解説しよう!
ことごとくフリーザに打ち負ける悟空!
もうだめだ、と頭を抱える界王様たち↓

界王様「だからフリーザには手を出すなって言ったのに…」

それを見た天津飯が一言
「安心しろ。この勝負・・・悟空の勝ちだ。
 皆忘れてるんじゃないか、界王拳のことを
 今の悟空なら10倍ぐらいまでなら耐えられるんでしょう?
 界王拳を使えば…」俺ってあったまいーーー

界王様「もうとっくにつかってるよ…」
えっ!?
うわーカッコわるー 俺カッコわるー うそーん

と、まあこんなことがあって以来、今でもネタにされ続けているのです
「…フォローのしようもありませんね」
「だ、だから俺はあくまで戦士で、解説は不得手だと…」
「そーゆーことにしときましょう」

其之壱 第22回天下一武道会

続いて、時代は人造人間編へ…
でも、その前にちょっと寄り道してメカフリーザのエピソード。

フリーザ対策として久しぶりに集まった仲間たち
しかし気を消すのを忘れていたヤムチャと天津飯はベジータに怒られてしまう。
「…同格ですね。ヤムチャと」
「つ…つい、うっかりしてただけなのに!」ちっくしょー
「初めてヤムチャと同じ扱いをされましたよ。どうします?」
「だ…だが、名誉挽回のチャンスはある!
 早く…早くセルの話を!!」
「必死ですね」
その前にもう少しだけ寄り道を。
19号との戦いでは、重傷を負ったヤムチャと
巻き込まれたブルマたちを助けるため、
クリリン、悟飯が一時戦場から姿を消す。
その結果、残ったのは悟空、ピッコロ、天津飯
なんと! かつての地球の三本指!

サイヤ人戦でこの3人が同時にいるところも見たかった……

「そんなことよりセル戦だ! 第2形態だ! 足止めだ!!」
「はいはい、わかりましたよ。
 貴方の久しぶりの活躍シーンです」

そう! 全国民をアッ!と驚かせた天津飯の大活躍!
18号を襲うセルに対し、まさかの新必殺技!
ピッコロも、16号も相手にならなかったあのセルが吹っ飛んだ!!
「新気功砲!!!」
「本当に久しぶりの、戦士らしい活躍ですね。
 全国民はちょっと言いすぎですが。
 天津飯って結構すごいじゃないか!と読者に思わせた必殺技です」
「ちなみにこれはコミックス32巻のラストエピソードであり、
 俺の活躍で『次の巻に続く』となっている!
 トビラ絵コーナーの前説でも久しぶりに俺の名が呼ばれた。
 記念すべき日だ」
「『絶望的な攻撃を仕掛ける天津飯はいつまでもつのか…』
 というアオリですね。絶望的ってのはちょっとひどいですが」
「それでもあのセルを行動不能にした功績は誰にも否定させん」
「一部では、実は新気功砲は
 ダメージを与えずに敵を行動不能にさせるだけの
 特殊な技だったとか言われてますが」
「アレをみてどう考えればそうなるんですか!
 だいたい敵を行動不能にさせるだけってのはどういう原理だ!
 あの描写で『実は大掛かりな金縛りの術』とでも思ったのか!
 そういうのは貴方の超能力だけで十分だ!」
「相手の能力にかかわらず、
 常に一定のダメージを与える技とも言われてますよ」
「それはTVゲームのやりすぎだ!
 ゲーム以外でそんな現象が起こるか!!」
「悟空さんが『気功砲は撃つな』と連呼して、
 『新気功砲』との違いをわかってなかったことから、
 実は大して変わってない技だとか言ってる人もいるようですが」
「そこまでこじつけて俺をネタにすることないだろうが!!
 だいたい孫に技のことなんて教えてないし
 基本が気功砲なんだから
 孫が『気功砲』といっても別に不自然じゃないだろう」
「……まあ、そうですね」
「とにかく、これで前回の『ヤムチャと同格』から大幅前進だ!
 強さ的にはクリリンすら相手にならんと思ってる!
 俺の新気功砲はフリーザ程度なら一撃ですよ!」
「衝撃波!」
「あがが、なんでやねん!」
「『フリーザ程度なら一撃』は私の専売特許です。
 物まねは許しませんよ」
「そ、それはわかりましたが…
 と、とにかく、クリリンにも負けてないと思ってる」
「クリリンさんはこの頃から、あまり戦わなくなりましたね
 その代わり、悟空さんと仲が良いことから
 仲間同士の潤滑油のような役割を果たしていました。」
「つまり……奴は既に戦士ではなかった?」
「少なくとも半分は、そうでしょう。
 しかし戦わなくても紙面への露出度は高いですよ。
 読者への解説台詞や18号への恋など。
 漫画は目立ったものが勝ちですからね」
「クッ……。だが俺はあくまで戦士だ。
 戦いで、強さで自分に価値を見出したい……」
「そこがクリリンさんとの違いでしょうねえ……
 では、最後に魔人ブウ編を見てみましょうか」

其之壱 第22回天下一武道会

魔人ブウ編もいよいよ大詰め。
其之五百一、『救世主登場!?』
苦戦する悟飯のもとにひとりの戦士が駆けつける!
その男の名は……
「颯爽と登場! 天さんでーーす!」
「よくあの魔人ブウの放った気弾をかき消すことが出来ましたね
 まあ、ぜんぜん本気じゃなかったとはいえ。
 …で、かっこよく登場だけして、すぐやられたわけですが
 まあ、魔人ブウとまともに戦ってたら大変ですからねえ」
「少なくともクリリン、ヤムチャは
 魔人ブウ戦で何もしなかった。
 俺はこれだけの出番でも働いた、
 解説でも会話でもなく、戦いでだ!」
「ところで、餃子はどうしてたんですか? このとき。
 まさかブウの一斉射撃で一般人と一緒に死んだんですか?」
「餃子は俺がおいてきた。
 下手に登場させて年齢を突っ込まれたらやばいからな」
「悟飯さんがあれだけ成長しても
 やっぱり餃子はそのままなんですね……」

其之壱 第22回天下一武道会
「ここまで俺の戦いぶりを振り返ってきて、やはり確信した。
 俺はヤムチャとは違う! 次元そのものが違いすぎる!!
 強さでもクリリンに負けてはいない!」
「そうですね。
 しかし、世間の扱いはヤム飯ですよ。
 PS2のZ3でもあきらかにクリリンの方が優遇されていますしね」
「そこですよ問題は…
 ここまで実績を上げておきながら、何故俺の評価はそんなに低いのか…
 ずっと疑問に思っていたんだが未だにわからん。謎だ」
「わかりませんか?
 簡単なことですよ」
「そ、それは一体……?」
「あなたが実力どおりの評価をされていては、困る人がいるのです」
「困るだと・・・? 
 ハッ! ま、まさか!
 地球人ナンバー1などと呼ばれたいがためにクリリンの奴、
 俺の悪いウワサを流しているんじゃ…!?」
「ハズレですよ。
 クリリンさんはそのへんにこだわりは無いでしょう。
 武道もやめたみたいですし」
「では、一体 誰が……」
「まだ気がつかないのですか?
 貴方が強いということになったら、
 一人だけヘタレ確定の男がいるでしょう」
「ヤムチャのことかーーーッ!!!」
「そうです。
 ヤムチャはもはや どうあがいてもヘタレ確定。
 しかし一人だけ取り残されるのは御免だ…と、考えたとしたら?
 そして近くには実力者ながら全く目立たないあなたがいた…」
「あ、あの野郎ーーーーッ! いつの間に!」
「彼のやり口は巧妙ですよ。
 誰にも気づかれないよう幾重にも罠をはり
 さりげない言葉一つで作中はおろか、
 読者たちの認識すら改めさせた」
「そ、それは・・・?」
「彼の賢いところは、直接あなたを貶めてはいないというところ。
 そして自分自身さえも貶める謙虚な言葉に見せかけて
 全ての人々を操ったのです。
 もう、おわかりでしょう…」
「思い出したぞ…
 今の俺の境遇を決定付けたあの一言。
 それを、誰が言ったのかを……!!」





お父さんは世界で一番強いんだ

…地球人のなかじゃ、ね……




















by ヤムチャ


「この…たった…一言が……」
「そうです。全てを変えたのです。
 この台詞さえなければ、
 地球人ナンバー1は天津飯、というのが常識になっていたでしょう」
「……」
「それも知らずに貴方ときたら
 ヤム飯だの挑発コントだの
 挙句、Z3のメニュー画面では肩まで組んだりして……」
「ヤ……ヤムチャ……
 うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
ヤムチャーーー!!
出てきやがれーーーー!!
俺はお前が許せねぇーーーーー!!!
「なんか用か〜?
 ってゆーかこの画像は何だ。誰なんだ俺は」
「やってくれましたね、ヤムチャ…
 私の功績をことごとくつぶしてくれました」
「えっ…? ちょっと待て」
「天津飯のファンサイトが見当たりませんね。あなたがやったんですか?
 どうやったのか知りませんが、これはちょっと意外でしたよ…」
「いや、それは単にお前の人気が…」
「初めてですよ。
 私をここまでコケにしたヤムチャさんたちは……」
「ま……まずいぞ。
 何がばれたんだろう。心当たりは…
 アアッ。両手の指でも数え切れんっ!」
「絶対に許さんぞヤムチャども!
 じわじわとなぶり殺しにしてくれる!!」
「ま、まってくれ!
 俺たちは友達だろ…うわぁぁぁぁぁぁ」































「ただ今、天津飯さんがヤムチャさんをじわじわとなぶり殺しにしています
 しばらくお待ちください」







































「はぁ…はぁ…
 こ、これで元凶は消滅した。
 後は俺のイメージアップを他の企画でやっていけば…」
「必殺技特集、ゲーム特集など
 これからも企画は盛りだくさんですよ」
そんなわけで、これからもプロジェクト天津飯を……

「よろしくお願いします」